2021年5月の雑木林

カニ山の会 春のフローラ調査

5月8日 晴れ 参加者13名

 今年は春の訪れが早かったせいか、すでに樹林内は沢山の枝葉で薄暗くなっています。そこで今日は東樹林下段で常緑広葉樹若木と常緑広葉樹高木の大枝を選び、目通り直径10cm前後をおよそ10本、大枝も3本伐倒しました。幹は園路のエッジ部分に置き、枝葉はキャンプ場北奥の置き場に搬出。

伐採した枝の処理

 例年になくヤマユリの葉がいくつも出てきたので、女性陣は枝とツルを使って囲い作り。残念ながら今まで花が咲いたのは見たことがありません。樹林の中では暗すぎるのでしょうか。

ヤマユリの周りをヒモで囲う

 午後は植物調査の専門家であるメンバーをリーダーに、フローラ調査を行いましたが東樹林東は途中で時間切れとなりました。
 東樹林の東は市が借りている土地ですが、2018年夏に業者が実生木だけを残しきれいに伐採しました。3年近くたった今、住宅際は原っぱの状態を保つよう心がけていますが、タラノキなどあっという間に数十本ははびこっているいるようです。

この植物は何かしら?
例年になく沢山の花を咲かせたガマズミ
クサイチゴも久々に大きな実をつけている

 最近は斜面のくずれが激しく低い部分がかなり埋まってきている状態。それでも子どもたちの遊び場としてかけがえのない場所ということで今後の作業計画は行政も含め皆で方向性を決めていくことが大切です。(K&K)


入間樹林の会

5月16日(日)曇り 参加者8名

 林内巡回後、マテバシイ広場の民家横に畑のように広がったミョウガの下草刈りと雑木林広場駐車場側の半分のアズマネザサ刈りを行った。民家横のミョウガ刈りと伐採をして坂道側からも見通しがよくなった。そばでウグイスの谷渡りのさえずりが聞こえたので、保全して林の中に入りやすくなったのではないか、と皆で聞き耳をたてた。

アズマネザサ刈り
民家横作業後

 こどもの蛇をメンバーが発見、他にもナナフシの幼虫もいて多様性を確認した。ヘビイチゴの実の赤さが目立っていた。

ヘビの子
ナナフシの子
ヘビイチゴ実

 雑木林広場では、4月に確認したキンランの株以外に5月にも他で1株花が咲いていたのをメンバーが確認、落ち葉かきをするとキンラン等が期待できるかもしれないと
次の作業に組みこんだ。
 ガマズミやエゴノキの花は終わりかけ花は少なめで、林内ではウラシマソウが繁茂してきている。桑の実を初めて食べたメンバーもいて甘さを確認し、カキの花には果実を期待したい。(安部)

桑の実

若葉緑地の会 「さつき晴れ」は少なめだが緑濃く

5月9日(日)晴れ 参加者4名

 この日の最高気温28.6℃(府中)は平年より5℃以上高い。この分では中旬以降、真夏日続出かと思ったが、結局30℃を記録することなく5月は終わりそう。
 近畿・東海までは5月16日に梅雨入り宣言。平年は6月6日頃だから記録的に早い。この分では関東もすぐに入梅かと思ったが、案に相違して5月中の宣言はなさそう。ただし、16日から22日まで日照がほぼゼロの日が続いた(下のグラフ)。

出典:気象庁ウェブサイト(ただし29日までの記録)

 そういえば、我が家の太陽光発電は「さつき晴れ」のおかげで例年5月に最も好成績となるが、今年の5月は2月以後の最低値になる見込みだ。4月までは、キンラン開花が記録的に早かったように「生物カレンダー」の歩みは確実に足早で、GW後半にはキンランの花はほぼ終わった。しかし5月を通してみると、ほぼ平年の歩みに戻りつつあるのではないか。
 緑が一層濃くなった5月下旬の樹林では、ムラサキシキブの上品な花が咲き、コウゾ(楮)の赤い果実が鮮やか。

ムラサキシキブ(クマツヅラ科)の花
コウゾ(クワ科)の果実 桑の実のように甘い。

 作業は、第3緑地と大坂(市道)の境界部に茂ったアズマネザサや雑草の刈り取り。放置すると道幅が狭くなって歩行者や自転車の通行に危険。以前、市に刈り取りを要請したこともあったが、大ごとになる前に自前で作業することにした。ほぼ平行する松原通り(都道)が土日に混雑すると、この狭い坂道がバイパスとして使われる頻度が高くなるようだ。しばしば作業の中断をしいられる。

大坂の草刈り

 5月下旬、第3緑地西側の駐車場に接する樹木の枝打ちが市の委託業者によって行われた。駐車場オーナーから苦情があったとのこと。緑地と住宅・道路との境界部については普段気をつけているが、駐車場側はあまり意識していなかった。(大村)

駐車場側の枝打ち終了後

若葉の森3・1会 春から初夏の風景

5月2日(日)晴れのち一時雨 参加者8名

この日は、空も雲も初夏のようでした。「若葉の森」という名の通り、コナラやイヌシデの美しい若葉が広がり、ウグイスやカッコウの鳴き声が響いていました。

●第一緑地は、シラカシの大木を伐採した影響で日当たりがよくなりました。中央裸地の土留めに、ツタカエデ、センダンクサ、イモカタバミ、チャボツツミグサなどの小さな芽の他、ケヤキの実生が生えていました。

●第二緑地もナラ枯れ被害木が何本も伐採されたため、日当たりがとてもよくなっています。今後は土の乾燥が進み、植生の種類も変化していきそうです。

●隣接する住宅との境界から急激に伸びた竹の剪定をしました。竹といってもまだまだ柔らかくて、いつもよりもずっと剪定しやすかったです。

●第二緑地と大坂の境に、枯れたネズミモチが電線に絡みかけているのを発見しました。安全のためロープを使って剪定しました。

●作業中の私たちに声をかけてくれる通行人の方々に、調布市・崖線樹林地ガイドマップ「もりのちず」をお渡ししました。さらに興味を持っていただけたらと思います。(内堀)