2024年8月の雑木林

カニ山の会 サマーボランティア受入れ

8月10日(土)晴れ 参加者11+5名

今回は、会として初めての取組みで「調布サマーボランティア2024」の体験ボランティアさんを受け入れての作業となります。

自己紹介の後、カニ山リーダーがボランティア参加者に向けフィールド案内をしながら、カニ山の会の活動やカシノナガキクイムシによる樹林被害などについて説明をしました。 キャンプ場北で会員と合流、始めに草刈り道具「鎌」について扱い方、刈り方、などの注意点を説明し、鎌がぶつからない程度の間隔をとりながら一緒に作業を進めることになりました。

鎌はこうやって腰に装着

草刈り開始

但しカニ山会員も夏休みで家庭行事と重なったり、体調を崩したりで参加者が少ない。そこで今日の作業エリアは会が管理しているキャンプ場北側の範囲の5割程度が目標です。キンミズヒキなどの単種群落や、木立の周囲などはスポット的に刈り残すことなどを伝えながら20分10分ペースで休憩を入れました。

今季はアレチヌスビトハギが大繁殖、密集した茎をいい加減な力で刈払うと中途までしか振り切れないし、ツルに覆われ根本を切ってもバラけないので、予めツルを払っておくと刈払いやすい場合があります。但し成長点が根元にあるイネ科の大型草本は、20、30の葉が束になり力を入れないと刈れないし、草丈も60㎝くらいになると手で草を握りノコ鎌を使わないとうまく刈れないなど草原を刈払う下草刈りの趣は充分体験できたように思います。

今年の夏の暑さは尋常ではない。11時過ぎ、 大休止として冷やしたスイカを振舞いほっとひと息。その後は刈り草を1か所に積み上げ、しまうときの道具の手入れとして刃物の研ぎ方の基本を実習、おかげで体験ボランティアさんだけでなく会員も再度やり方を確認できました。 ① 鋭角が必ずしも切れることでなく、反って腰の弱い脆い刃になる。② 鈍角でも研磨面が平らで、バリを丁寧にとればよく切れる強い刃になる。などを実感してもらえたと思います。

スイカでほっと一息

刈った草を積み上げた

しまう前には道具の手入れ

応募ボランティアのうち1名が体調不良で自己紹介直後帰宅されましたが(帰宅後、体調回復との連絡あり)サマーボランティア参加者も会員も、この暑さの中で全員怪我無く最後まで無事活動出来ました。サマーボランティアさんにとって作業直後は暑いだけの感想だとしても、今後環境について考える際の考え方や行動につながることを願います。(S&K)


入間樹林の会

2024年8月18日(日)9:30~12:30 曇り 31℃ 69% 参加者8人

 中学1年と高校3年の夏休みのボランティア2人の参加と市民活動支援センター職員の参加があった。はじめに林内巡回をして1丁目樹林地の全体の様子を見て感じてもらった。

 雑木林広場の通路下側から下草刈りを始めた。鎌や剪定ばさみの使い方をはじめに教えてけがのないように作業をしてもらった。また、とても蒸し暑い日だったので、20分毎に水分補給を行い、早めに作業を終えて、道具の手入れをしてもらった。メンバーの参加が少なかったので3人の人手が増えたことで作業がはかどり、通路上の方の下草刈りまですることができた。学生たちはカマキリ、バッタ、ダンゴムシ・ミミズなどの生き物をみつけては手に取って触り、楽しんでいた。生き物好きなのがよくわかった。

 駐車場側の樹木の強剪定が行われていたが、剪定の仕方が樹木にとってよいのか、疑問である。今後は剪定の仕方についてもプランをもってもらいたい。駐車場側の雑木林広場はとても明るくなり環境が変わったので、今後の植生が気になるところである。

花は、キツネノカミソリ、クサギ、ヤブミョウガ、ヤブラン、ミズヒキ、ハエドクソウが咲き、実もヤブミョウガ、キツネノカミソリ、ムラサキシキブ、ツバキが、昆虫は、カマキリ、バッタ、クロアゲハ、アオスジアゲハ、アサギマダラ、ジョロウグモ、カナブン、カタツムリ、爬虫類で先月に続きニホントカゲの姿も見ることができた。

次回の活動は9月14日(土)9時半~12時半。(安部)

① 駐車場側からみた強剪定をした樹林地 

② カマキリをつかまえて 

③ 下草刈りについてメンバー説明

④ 下草刈りの様子

⑤ 下草刈り後 

⑥ キツネノカミソリ花

⑦ ヤブミョウガの花と実

⑧ ヤブランの花 

⑨ クサギ花

⑩ ハエドクソウ花

⑪ 道具の後始末

⑫ 柵ロープがはずれて

2024年7月の雑木林

若葉の森3・1会 カシナガモニタリングと生態系被害防止外来種

7月7日(日)晴れ 参加者6名

第1緑地の様子
ヨウシュヤマゴボウが人の背丈を超えるほどに大きくなった。
通路脇のクサギ、シラカシ、笹が成長繁茂し通行の妨げになっていた。

第2緑地の様子
住宅建設が進んでいる。境界近接の住宅は緑地に迫る感がする。
北側の住宅隣接地でオニユリとセイヨウオニアザミが咲いている。
6月7日に移植したカキカキ、クリ、 ガマズミ、ムラサキシキブ、エゴノキは順調のようだ。

1.苗木移植の事

宅地開発業者から提供された苗木9本が6月7日(金)に持ち込まれ、直ちに移植作業を行い ました事報告します。
作業は、根元の保護ポットを外し6月の活動日に掘り上げた穴に入れ土で固めた上で充分過 ぎる程水やりを行った。
クリとシブガキが結実すれば近隣の子供達と 「栗拾い」 や 「柿もぎ」 が楽しめるかも。

移植したのは
クリ1本
エゴノキ1本
シブガキ1本
ムラサキシキブ1本
ガマズミ4本
(全て多摩産の苗木)計9本

クリ((立川産)・シブガキ(立川産)

2.カシナガモニタリングの事

6月中旬から始めている今年のカシナガモニタリングで第2緑地にセットされているトラップ8個 手分けしてカウントした。タッカーで取り付けてあるトラップを、ペンチで外し網付きのトレイに捕獲したカシナガを移しピンセットで1頭1頭数えた。
捕獲ゼロのトラップもあったが、捕獲数286頭と81頭のコナラがあり今年も被害拡大を予想する結果となった。

カシナガモニタリング調査の様子

3.生態系被害防止外来種、セイヨウオニアザミの事

第2緑地で野鳥の棲家として刈り残しているオカメザサ北側のコーナーでオニユリとセイヨウオニ アザミが咲いていた。
普段はあまり立ち寄らない場所で今回宅地開発で目にとまるようになったもの。
オニユリ近くの畑にも咲いており植栽と思う。鮮やかな橙色の花の身近なユリ。

セイヨウオニアザミ セイヨウオニアザミは、アメリカオニアザミとも呼ばれ環境省農林水産省により生態系被害防止外来種に指定されている。
繁殖力が強く在来種への影響が懸念されている外来種。
このコーナーでもクズやオカメザサに負けずと大きな株を形成しており駆除の要あり。
船橋市・八千代市・野田市で駆除の要請が出ております。調布市内生息状況は如何でしょうか?
又調布市でも駆除要請が出されていますか?

オニユリ・セイヨウオニアザミ
(小野)


カニ山の会 林内に散らばる枯損木などの片づけ

7/13(土)晴れ(暑い)参加者10名

体験ボランティアの受入れを前提に、8月はキャンプ場北エリアの草刈りを予定した関係で今月も東樹林エリアの整備をする事になった。今日のメインはあちこちに無秩序に置かれている枯損木と伐採・剪定で発生した枝や枝葉の片づけ。と言ってもカニ山から持ち出し廃棄するやり方(枝・葉を分けてゴミ袋に入れておく/自然広場北側入口付近にまとめ置くetc)としての市からの提案は実際の作業では現実的ではない。とりあえず今日はこれらを選別し(太い木・枝葉・ササ)まとめておくことにした。

もうひとつ、朽ちた太枝や小枝を斜面の等高線に沿って埋め、柵(しがらみ)として置くというやり方もあるとのこと。これは表面を流れる雨水をせき止め土中に浸透させ、埋めた柴や葉が腐ってバクテリアが分解し土壌の養分になり、うまく根が伸びた草木は土壌を繋ぎ、水・養分・空気が地中深くに行き渡るという理屈(伸びた草木は又刈り取って埋めるという循環)。但し理屈通りにうまくいったとしても、これはある程度溝を掘って並べた廃棄物に土をかけなければならないので手間がかかるのと、枯れにくいササも多いので量的にもこの方法で全部の処理はむずかしそう。

カニ山会員の意見としては「新たに市が取得したカニ山北側の公有地の中に廃棄場を設置できないか、又はカニ山東樹林に通ずる通路に軽トラックを入れて市として収集廃棄できないか」などが出されたので、再度、市と折衝することになった。

これらを前提に、下段の西側出入口近くに枯枝・剪定枝・枝葉を分別集積する事にして、全員で散らばった枝を回収した。

一方、以前、東側に刈ったササの貯留所を作ったがササは殆ど分解が進まず、うず高くなるばかり。これもなんとかしなければならない。

伐採木に新しい芽生え

今日もかなり厳しい暑さ、11時すぎに作業が一通り片付いた段階で作業終了とする。道具の整備の後30分ほど、会の目指す樹林の形から活動の進め方への不満や問題点など、思いを述べ合った。簡単に結論が出る事柄ではないけれど、できる限り話合いを続けていきたい。(S&K)


入間・樹林の会

2024年7月21日(日)9:30 ~12:30 晴れ 32.5℃ 67.9% 参加者8人

 夜半の雨も上がって猛暑の中、林内巡回をしながら植生調査を行った。雑木林広場37種、ツバキの森 25種、シャガの広場 48種、方形枠調査では2番枠 14種、6番枠 8種、7番枠 7種、8番枠 16種が確認された。ツバキの森では植物の成長には目をみはるものがあり、特に駐車場側のシデ等大木の強剪定が行われたため雑木林広場の通路北側が明るくなり、また下草刈りにおいかけられることが予想される。しかし、通路南側ではギンランが1株みつかったこともうれしいことである。

 花は、アジサイ、カラスウリ、ヤブミョウガ、ミズヒキ、マンリョウ、ミズヒキ、ハエドクソウが咲き、実もムラサキシキブ、ガマズミ、サンショウ、センリョウが、昆虫は、カマキリ、クロアゲハ、アオスジアゲハ、シジミチョウ、カタツムリ、爬虫類でヒバカリ、ニホンカナヘビの姿も見ることができ、多様性を感じた。坂道を隔ててNTTではヤマユリが咲いていたが樹林地側では再び咲くことがあるだろうか。次回は8月18日(日)9時半~12時半 中高生のボランティアが参加しての保全活動をする予定である。(安部)

① 駐車場側からみた強剪定をした樹林地 

② 植生調査の様子 

③ カラスウリの花

④ ヤブランの花 

⑤ ヤブミョウガの花

⑥ ニホントカゲ

⑦ ヒバカリ

2024年6月の雑木林

カニ山の会 ボランティア講座生とササ刈りなど

6月8日(土) 晴れ 参加者8名(その他 講座スタッフ2名及び講座生1名)

今日の作業エリアはキャンプ場北(ドングリの森)の草刈りを予定していましたが、会の希望と講座内容との兼ね合いを講師と連絡し合い、基本作業は東樹林エリア下段の草刈り(主にササ)になりました。

道具としてはササ刈り用の鎌、剪定鋏、ミ、熊手、フゴ、そして全員のヘルメット。その他、ボランティア講座の伐採実技実習用のロープ(3)、スリング、プーリー、ムカデ梯子とブルーシートを用意しフィールドに入りました。

作業前のようす

作業区域は、崖線下段の平坦部を受講生の実習で刈って貰うことにして、会員は斜面部のササを刈ることにし、「上部通路際は境界用に1m幅でササを刈り残す。実生のコナラが沢山出ているが気になるものは残し、原則ササと一緒に刈払う。刈ったササは笹溜めにまとめる。」として一斉に開始。斜面でのササ刈りは踏ん張りが必要で骨が折れますが、人数と比較し範囲が広いので十分間隔をとって各人思い思いのペースで作業が進みました。

斜面での草刈りは負担が大きい

全体休憩を10時、11時に挟み、個々のペースで給水タイムを十分採るようにしました。 また11時休憩後には数人が講座実習で伐倒する予定のムクノキに牽引ロープを掛け、ムカデに登りロープを締結、伐倒方向にプーリを設置しロープを張っておく準備もしました。

伐倒方向調整用のロープ設置

ササ刈りは順調に進み、これまで出来なかった東側の方にも刈り進むことが出来、定例作業は昼で終了です。

きれいになった斜面

午後は居残り可能な6名が講座実習を支援。伐採の見守り、斜面下の宅地際に繋がる平坦部の草刈り(主にササ)の見守りとアドバイスをしました。

講座生に伐倒の説明をする講師

カマの使い方などのアドバイスも

15名ほどの講座生が班単位で草刈りをしましたが刈り残して欲しい植物の名前などを教えながら作業してもらい、有難いことに終了時には東樹林全体がサッパリしました。講座生の作業終了と共にカニ山の会員も道具の片付けをして14時半頃散会しました。(S&K)


入間・樹林の会

2024年6月16日(日)9:30〜12:30 曇り時々晴れ 26.5℃ 73% 参加者5人

 5月に続いてマテバシイ広場の民家側のヤブミョウガ・アズマネザサ・ヒヨドリジョウゴの下草刈り、マテバシイのヒコバエや枝、ニワトコの伐採、クズの伐採、アジサイの剪定等を行い、見通しがよくなりすっきりした。下草刈りをする中でケヤキやコナラの実生が見つかったので養生していきたい。他にもムクノキ・エノキの実生もたくさん生えていた。花は、ドクダミ、アジサイ、イヌホオズキ、ツユクサ、マンリョウ、センリョウ、ミズヒキ、ムラサキシキブが咲いていた。昆虫は、カマキリ、テントウムシ、オオミズアオ、カメムシがいた。次回は7月21日(日)9時半~12時半 植生調査と保全活動の予定。(安部)

みた樹林地で枝を伸ばしている

下草刈り前のマテバシイ広場

マテバシイ枝伐採

コナラの実生が

ムラサキシキブ花

アジサイ花 

イヌホオズキ花 

イヌホオズキ実


若葉3・1会 森の保全活動はみんなで前進 宅地開発業者より苗木の提供なる

6月2日(日)曇り一時小雨 参加者4名

昨年10月より、調布市を通じ 隣接樹木14本の伐採に伴い代替樹木の提供を依頼した。調布市の尽力と業者さまの当会のボランティア活動の意義の理解を得て実現した。

1.第1緑地・第2緑地の様子
至る所で新芽が芽吹いていることを確認する事ができた。

2.第1緑地での作業

① 階段部分の補修作業

②コナラの植樹

3.第2緑地での作業 移植用穴掘り

かねてより宅地開発業者にお願いしていた緑地境界に植える苗木9本が6月7日に届く事になり、当日の植え込み作業が円滑にできるよう事前準備として 穴掘り作業を最優先としました。

植える樹木の高さや根本の状態が分からないので、とりあえず直径30㎝深さ30㎝の穴を掘る事で作業に入りました。穴には樹木や笹の根がからみスコップで掘っては絡む根を選定バサミで切り落とし又掘るの繰り返しで苦労しました。

苗木は緑地保全団体としては将来の入居者の迷惑にならないよう境界地のコナラ、クヌギそれに中小雑木を伐採整理した見返りとして宅地開発行業者に雑木林に合った樹木の提供をお願いしていたもの。

今回宅地開発業者から苗木の提供を受けた事は開発業者も緑地保全にかかわってもらえた事で良き先例が出来たと思います。尚、苗木は ガマズミ国分寺産4本、ムラサキシキブ小金井産2本、クリ立川産1本、カキ立川産1本及びエゴノキ小金井産1本 計9本 全て多摩産です。

(岸本)