2023年2月の雑木林

入間・樹林の会

2月19日(日)晴れ 気温11℃ 参加者7人

林内の巡回後に、坂道横の水留め柵の修理、通路整備、民家横の藪化の伐採と三角地横の作業を決め、分かれて作業を始めた。マテバシイ広場の民家横では、枯れたつるの除去とマテバシイの枝伐採等を行い、坂道から見通しよくした。赤いナンテンの実がよく見えるようになりマテバシイの伐採で風通しもよくなった。鳥も入りやすくなるのでは、と楽しみである。三角地奥の民家横では、大きく伸びたアズマネザサを伐採し道路側からも見通しをよくした。作業後の感想でも、民家横の枯れたつるを取り除き藪に見せないことが、周辺住民の景観に対しての共感や理解を得られるので必要だとの意見もだされた。

ヒイラギナンテンの黄色い花、八重ピンクや赤色のツバキやサザンカ、スイセンが咲き、実はマンリョウ・シロマンリョウ、センリョウ・キミセンリョウ、ヤツデなどが見られた。少しずつ春の気配を感じる。鳥は、メジロ・エナガ・シジュウカラ・ワカケホンセインコの鳴き声が聞こえた。(安部)

コブシの根っこがあらわになって

民家横マテバシイの葉と枝を分ける作業

三角地のアズマネザサを伐採した山

道路側からアズマネザサが伐採されて見通し良くなった

ヒイラギナンテン花

スイセン

キミセンリョウの実


若葉緑地の会 「乾いた冬」がどう影響するか?

2月12日(日)晴れ 参加者3名

東京では暮れの23日以来、雨無しの記録が21日間続いて、史上2位の記録となった。これは府中の観測データでも同様で、その後も少雨傾向が著しく、1月と2月の雨量合計は42.5㎜と、平年値109.5㎜の4割程度だ。平均気温は1月は平年並み、2月は平年より1℃ほど暖かい傾向。昨年は1月、2月とも平年を下回って「寒い冬」だったが、今年はすごく「乾いた冬」となっている。これが生きものたちの「春のいそぎ」にどう影響するだろうか。

活動日の2日前、10日ぶりに雪と雨で26㎜のまとまった降水があったので、植物たちの渇きもいやされたはず。それに今日は暖かい(最高気温16℃)。そう思って、タチツボスミレとマルバスミレの「保護区」で、落葉のフトンを除けてやると、元気なスミレの「こどもたち」が次々と顔を出した。昨年の2月度活動日と同じように、スミレたちを落葉から掘り出して日光を浴びさせ、周りのアズマネザサなどを刈った。10㎡ほどの「保護区」に20株を超える群落を確認できた。昨年より確実に増えている。

落葉の間から顔をだしたスミレ
春の準備が整ったスミレ「保護区」

この日は、「ハンノキがアレルゲンの花粉症患者がいるので、緑地内にハンノキがあれば対処してほしい」との、隣接住宅地にお住まいの方からの要請に応えて、目視調査を行った。平成26年度の毎木調査のデータも参照しながら緑地内を巡視したが、ハンノキは見つからず、その旨を報告して了承を得た。

ひさしぶりに緑地全体を見回るうちに、次の点に気づいて対処した。①隣地から進出した竹を早めに伐採、②遊歩道階段の横木を取り替え、③樹種未確認の広葉樹1本が葉を付けたまま全枯れ状態に→ナラ枯れではなさそうだが、次回活動日に伐倒を検討。

崖線斜面に進出してきた竹を伐採
崖線斜面で、葉を付けたまま全枯れ状態の広葉樹

赤い実のセンリョウ、マンリョウは当緑地でも珍しくないが、日を浴びて黄金色に輝くセンリョウをここでは初めて見た。(大村)

果実が黄色のセンリョウ 当緑地では珍しい

カニ山の会 雪の翌日の作業

2月11日(土)晴 参加者9+2名

今日のカニ山は前日の雪が思いのほか多く、残り落ち葉はぐっしょり濡れている状況。

雪の残る樹林内

東樹林のササ刈り及び落ち葉掻きを予定していたが樹林東エリア南、境界崖上のマテバシイの樹列とブッシュ状に茂った低木や中高木を処分・整備することにした。

冬枯れの今、葉が茂る前の木の姿が分かるうちに、除伐、剪定する。 梢に巻き付いた葛の蔓を引き剥す。 貫(ぬき…柱と柱の間を水平につなぐ材)や柱、杭に活用できる材と、葉枝に仕分けする。

今日は通路がぬかって廃棄物を運べない ので仮置きし、次回以降廃棄場に移動することとする。

できれば樹林の境界(林縁)に粗朶垣を作り、作業で発生する葉枝は林内処理できるようにしたい。その際使えそうな幹・枝をまとめておいた。

真っ青な空に黄色い実が映えるセンダン

成虫で越冬しているのだろう。暖かい陽ざしの中でじっとしているウラギンシジミ

東樹林北側の林縁に、カシワとよく似た葉の稚樹が根付いているのを発見した(昨年12月)。現在は葉が落ちて細い棒のような状態。このままだと踏まれたり刈られたりするので、掘り取りして陽当りの良い樹林東エリアに移植した。

朝の集合時に来訪した緑と公園課の職員さんと、懸案になっている課題に関する相互理解を深めるため会の代表が共に現地を巡回し現場を見ながら意見交換を行った。 居候状態の活動用具置き場、廃棄物中間貯留場の現状、委託業者の刈払い作業区域の件など。これまでも度々要望してきたが担当職員は異動があるし、諸般の事情のためか、こちらの要望の実現はなかなか進まない。

事前にナラ菌罹患枯損木の処置対象を増やしたとの連絡を受けており、当初計画No.1~42に43、44が増えたとの趣旨だが、具体的にどの樹なのか特定できなかった。キャンプ場北駐車場脇の廃棄物中間貯留場に関しては、置場を含むササ藪一帯の刈払いが整備委託業者の手で実施され、廃棄物の半分程度は処分されていた。(S&K)


若葉3・1会 コンクリートの粉塵が積もる森

2月5日(日)晴れ 参加者7名

●若葉の森と隣接する宅地の解体工事の影響で、コンクリートの粉塵が広い範囲で落ち葉や下草の上に真っ白に積もってしまいました。粉塵が飛ばないよう散水しながら解体工事を行ってほしい旨を、工事業者の方にはお伝えしました。

●真っ白になったヤツデの葉。雨でも降れば流れ落ちるのでしょうか。コンクリートはアルカリ性ですが、植物や土壌に悪い影響を与えなければよいのですが…。

●第二緑地のキンラン生息地に生えるオカメザサ、アズマネザサの刈り取りを行いました。ササの上にも雪のようにコンクリートの粉塵が積もっており、道具を動かすたびに白い煙が舞います。そのため、柄の長いカマを使用して立った状態で作業をし、地面からできるだけ離れてコンクリートの粉塵を吸わないよう注意しました。

●第二緑地の住宅境界付近で大きく育ったコナラの実生を掘り起こし、第二緑地中央部のアズマネザサ刈り取り跡地に移植しました。今後はこの場所にキンランを移植して、コナラとの共生を計画しています。うまく行くといいなぁと思います。

●こちらは若葉の森で伐採した竹を使用して作った、お手製の熊手。細かいところまで、よくできています!(内堀)

2023年1月の雑木林

若葉緑地の会 桜伐採の「あと」をどうするか

1月8日(日)晴れ 参加者4名

1月度の活動は例年休みにしているが、12月の活動日が安全講習と重なるなどして十分にできなかったので、1月8日を臨時活動日とした。緑地内外のゴミ拾いのあと、緑地内散策路と「広場」の落葉掃き。次いで崖線上段「第一広場」の半分近くに蔓延ったアズマネザサを刈った。

散策路の落葉掃き

12月に伐採した桜の老木5本の大きな切株が「桜広場」に残された。これを「痛々しい」と感じるのは、余計な感傷だろうか。

切株(下の写真)の年輪を数えると、80本以上あった。この場所は元は民家の庭で、80何回かの陽春の訪れを地域に告げてきた桜たち。そういえば、近年では花の咲く位置が高いため、緑地の中ではあんまり花が見えず、思いがけず遠い場所で甍(いらか)の向こうに見えた桜花がここの桜と判ったこともあった。

老木5本は、樹勢が明らかに衰え、幹が斜立し、大した強風でもないのに太枝が落ちたことから、緑と公園課に伐採を提案していたもの。危険除去の点から適切な判断だったと思う。実際の伐採作業も、重機を入れた二日がかりの大仕事で、経費も半端ではなかったようだ。しかし、私たち市民ボランティアも、地域の住民も、この伐採を見守り、その後利用について考えることがなく、行政と業者任せで事を進めてしまったことに、悔いがある。一昨年以来、ナラ枯れの感染防除のために大量伐採されたコナラやシラカシの行末も、私たちは知らぬままだ。

若葉の森3・1会では、台風で倒れたコナラの玉切りした幹を残してもらい、それをベンチに加工して「富士見スポット」に置いている。街の木ものづくりネットワーク(マチモノ)という団体は、公園や緑地の伐採木を公共施設や街の家具などに加工するプロジェクトを進めてきた。実際に調布駅南口の「子育てカフェaona」(2015年開業)のテーブルや椅子に使われ、最近でも南烏山の「まちづくりカフェMuimui」の壁材になっている。こうした実績を知りながら、桜の老木伐採と結びつけることをしなかったのは、私たちの怠慢だったと思う。

暮れに伐採したソメイヨシノの切株

桜の老大木5本の伐採によって、「桜広場」の林冠には大きなギャップができた。伐採木を引き摺って搬出したため、地面がかなり広く露出している。そこに陽が射し込んでいた。この「新天地」をどう利用すれば良いだろうか?放っておいても、この夏にはアカメガシワなどのパイオニア植物が生い茂るだろうが、やはりこの樹林の「次の世代」のメンバーたちを育てる手伝いを、私たちがやるべきだろう。住宅地で3方を囲まれていることを踏まえると、高木種は避け、中低木の苗木畑にすべきか?

ソメイヨシノ伐採で生じたギャップ

あるいは、ここが元は民家の一画であったことを踏まえると、樹木にこだわらず、野菜や花、ハーブ類の畑として利用してもよいかもしれない。いや、そのほうが多くの市民が緑地に関心をもち、身近な場として出入りするのではないか。

1月28日の調布市環境団体交流会では「地域コンポスト」の興味深い提案があった。樹林が生産や暮らしの場ではなくなった現代、その持続的保全のためには、地域住民はもとより多くの市民がそこに係わることが不可欠だ。樹林から出る落葉や剪定枝に家庭の生ゴミを加えてコンポスト(堆肥)とし、地域住民や市民が樹林の一画でコンポストを使う畑づくりをする。

従来の樹林保全ボランティアも大切な役割だが、実際の参加者は限られる。もっと幅広い市民の関心に応えて、樹林で楽しみながら身体を動かし、「実利」もあるような活動の在り方を、アタマを柔らかくして、具体的に考えていきたい。

日当たりが良くなった「桜広場」の一隅で、マンリョウの実が日差しを浴びて輝いていた。

なお、このレポートの筆者・大村は1月8日の活動日直後に新型コロナの感染が判明した。当日は体調不良を自覚しながら活動に参加していた(マスクは着用)。幸い他のメンバーに感染者が出なかったものの、やはり参加を見送るべきだったと思う。(大村)

マンリョウ

カニ山の会 新年の山開き

1月14日(土)曇/小雨 参加者17名

例年、1月の作業日には山開きと称して大木の前で1年の安全を山の神様にお願いしている。

お塩・お米・お神酒・水・作業道具
山の神様に安全祈願
年の初めの集合写真

そして欠かさず行ってきた懇親会、昨年は雪のため行えなかった。今年度春(2022/4)入会の新メンバーは、焚火と鍋を囲こむ親睦会のほっこり感を味わえるのは初めてになるので是非とも実施したかった。開始時から小雨が降り出しそうな危なっかしい空模様だったが、鍋を食べ始めた頃から葉っぱの雨音が 聞こえるほどに降り始めた。それでも全員の協力でターフ代わりのブルーシートテントが出来上がり一体感が一層高まった。

小雨の中で懇親会

山開きを始める間際、今期の雑木林ボランティア講座生Oさんが倅くんを伴って現れ、飛び入り参加。ほとんど最後まで 一緒に歓談した。 会にも入ってくれるそうだがバリバリの現役社会人、無理は禁物、でも現役世代の中にこんな活動が広がる起点として一緒に楽しくやって行きたい。

また退会した前リーダーさんが差し入れを持って顔を出してくれた。メール連絡は続けているので「多忙な中でもカニ山の作業等に助言を寄せて欲しい」と話ができたし、声掛けをした環境活動仲間の方も顔を見せてくれて、冷たい小雨の中でも楽しい歓談の場となった。(S&K)


入間・樹林の会

2023年1月15日(日)曇り 気温12℃ 参加者8人

新年最初の活動日。初めに入口のシラカシの木に安全祈願。泡が木の根元に何か所かあり、「これは何だろう?冬なので卵ではないね」と調べると「樹幹流」木の表面の物質が雨によって流され泡になるとのこと。その後、塩・酒・米、道具を備えて今年1年の安全を祈った。

3手に分かれて、落ち葉だめ付近や坂道・通路整備、方形枠調査、懇親会準備を行い、全員で3か所の植生調査を実施した。雑木林広場 28種、シャガの広場38種、ツバキの森13種を確認した。

冬枯れや落葉でわかりにくいこともありながら以前の調査を思いだしながら行った。ツバキの森には、クスノキが新たに2本出現していたが、鳥が運んだのだろうか。落葉して、林の中は見通しがよくなっている。

エナガ・シジュウカラ・メジロがよく鳴いていた。崖線ウォークで発見し先月駆除した同じ杉をひっくり返すと再び、スズメバチ女王バチが冬眠していた。夏に襲われないように駆除した。

雨予報だったが、懇親会中は降らずにいて、今年も楽しく安全に活動しようと確認しあった。ヤブラン、センリョウ、マンリョウなどの実物を確認した。(安部)

入口のご神木のシラカシに安全祈願

泡ふき?虫?いや樹幹流です 

女王スズメバチは枯れ木の中で冬眠

キミセンリョウの実

クスノキの鎌のような芽、これが特徴

懇親会 根本講師

11月の雑木林

若葉3・1会 アズマネザサとの闘い

11月6日(日)晴れ 参加者7名

●この数週間は雨が降らず、日当たりの良い第一緑地の地面はすっかり乾燥していました。本格的な紅葉になるのは来月でしょうか。スズメバチがまだ活動しているので要注意です。

●六別坂の落ち葉かき。ケヤキ、イヌシデなどの黄色い葉が両脇に積もり、シラカシのドングリがコンクリートの溝に詰まっていました。作業中には、通行人の方たちに「お疲れさま」「ありがとう」などの言葉をいただきました。

●大坂側に蔓延ったアズマネザサを男性5人体制で伐採しました。地下茎や根を密に発達させるため、道路脇に生えたササを根ごと抜き取る作業は重労働です。日差しも強く、暑くてマスクが苦しかった!

●蔓延ったアズマネザサが道路の幅を狭くし、高くなった草高が視界をさまたげ交通の支障となっていました。作業後の大坂は、このとおり道幅が広がり視界がかなり開けました。

●2022年になってから、第一緑地・第二緑地ともナラ枯れのフラスが発生しているものの、伐採するほどの被害には及んではいません。これから冬に向けて、ビニールシート巻き付け、カシナガトラップの設置など、今後も自分たちで出来ることを対応していきます。

(内堀)


カニ山の会 土木工事は達成感あり!

11月12日(土)快晴 参加者11名

今年の定例活動はあと2回、土砂流れによって通路との高低差が減少している東樹林上段西の法面は、10/29に臨時活動日を設け土留め作業を始めた。今日はその続きとして土留めを坂の上下へ伸ばして作業を行った。

まず前回の土留め部分にシャガを植えた。少しでも土の流れを止めるためと、知らない方が階段代わりにここから東樹林林内へ入るのを防ぐため。

前回の続き部分に太い丸太を置く。これで少しでも土砂流れを止め、この右側は通路であることをはっきりさせる。

丸太を置いた上部分にはしがらみ(柵)を設置

(注):しがらみ…柵と書いて「しがらみ」と読む。その意味は「水の勢いを弱めるため、川の中に杭を一定の距離に打ち並べ、柴や竹などをからみつけたもの」だそうです。

杭の間を編むように使うため古い竹材で縦4つ割りを始めたが、途中で横に割れてしまう。急遽キャンプ場北側の私有地にあった竹林からご厚意で伐採させて頂き、4つ割りにして使用。

東樹林北側でカシワのような形の葉を見つける。コナラやクヌギではなさそうなので、とりあえずピンクのテープを付け要注意観察とする。

森の保全作業は、ボサ刈り、落ち葉掻きを主とする単純作業の繰り返し、頑張っても森の遷移に追いつくはずも無く、同じ作業の繰り返しでは達成感が少ない。

今日の作業では適当な丸太が足りず貰いに行ったり、使おうとしていた竹が古くてうまく割くことができず急遽伐採地の竹を伐採したり、予定外の事もこなしながらなんとか時間内に仕上げることができた。

今後も活動の中で新たなスキルを得たり、皆で協力して眼に見える成果を作り出すような目標を定めた取り組みを交えて楽しく保全活動を進めていきたい。

(S&K)


若葉緑地の会 紅葉の盛りに「ウォーク」のにぎわい

11月13日(日)曇り 参加者3名

正午の気温は22℃を超え、平年より5℃ほど暖かい。そうはいっても、朝は10℃を下回る日が続いて紅葉が進んだ。

作業は、「最盛期」を迎えて落葉が降り積もった外周道路の掃除から開始。続いて、早春にタチツボスミレの群落がみられる用具倉庫裏の下草刈り。昨春、タチツボスミレが少なかったのは、キヅタが地面を覆ったことが原因のひとつと思われたので、この時期に刈ることにした。

27日は恒例の「がいせんウォーク」。鮮やかさを増した紅葉が青空に映えるなか、スタッフを合わせると60人ほどの参加者を緑地に迎えた。今年はフリーウォークをやめたので、4班に分かれたガイドウォークが15分間隔で次々に到着。崖線下の緑地入口で各班を迎え、まずは杉林を歩きながら緑地の特徴を説明していった。

撮影 大屋順平

「生き物コース」ガイドの石川さんから「神代植物公園を除くと、当緑地の杉林は調布市内では稀」との補足があって、目を開かされる。林床の植物を案内するうちに、崖線上の「青空広場」で竹の保護柵を見つけた参加者から「何ですか?」と質問。10月に再出現したサガミランが果実を実らせて、立ち並んでいた。早速、「葉のない」菌従属栄養植物について説明する。

参加者のうち十人余りは子どもたち。そのうちの一人が、「あ、ブランコしてる」と。指さす先を見ると、クモの巣にひっかかった落葉が秋風に揺れていた。

(大村)


入間・樹林の会

11月20日(日)曇り 気温13℃ 湿度50%

参加者4人だったが、27日の崖線ウォークのための通路整備、入口看板から見通しをよくするためのブッシュの伐採、入口シラカシのラップはずしとトラップはずし、駐車場側の民家横のクズの伐採と下草刈り、坂道の水留めの整備を分かれて行った。

ツバキの森の民家側は、クズ・サネカズラなどつる性の植物が樹木にからまり藪化していたので、クズの伐採を行ったほか、下草のアズマネザサを伐採すると風通しと見通しがよくなった。

新左エ門坂の落ち葉はきと水留めの整備もわかれて行った。人数は少なかったが曇天で温度も高くなく作業がしやすかったので効率よく作業ができた。

ムラサキシキブ、ガマズミ、ヤブラン、センリョウ、マンリョウ、アオキ、ヤブミョウガなど実物が多く秋を感じた。

(安部)

雑木林広場の黄葉が美しい

入口シラカシのラップにもフラスが 

ラップを外すと根が生えていた

クズで覆われて藪化している

クズの伐採後は風通しよく

ムラサキシキブの実

ガマズミの実

センリョウの実

8月の雑木林

カニ山の会 活動の進め方について意見交換

8月20日(土)晴れ 参加者9名

 定例活動日の第2土曜が雨だったため1週遅れての活動日を設定。暑さのため重労働は難しいので軽作業(伐採木で作った杭の移動)とカニ山の現状を確認した後、今後の方針、行政との関係などについて話し合いをすることとした。

●最初に杭の移動。これはキャンプ場北東の皆伐地の地主さんから伐採枝を譲り受けた材で作った物で60~70cmの杭材だけで100本ほど、また土留め材もかなりの本数で全員で30分以上かけて東樹林内の端まで運搬。

 次は当会の作業エリアを中心としカニ山の現状を確認。

●写真右側の通路は崖線を登って来る切り通し状の昔みち、奥に見える階段を上がるとカニ山の東樹林に入る。切り通しの法面が通路側に崩れ、どこからでも樹林内に入れる状態。搬入した材料で土留め垣を作り、植栽や粗朶垣でこの斜面を整備しようと思う。

●6月7月に草刈りをしたエリアで「刈草の山積み放置方式」を試しているが、刈草容積の半減が進んでいる。場所を適正に設定すれば、この方式でも良いかも知れない。

その他、東樹林南の民地境界高木(ナラ枯れ罹災樹含む)の状況や、東樹林内通路が土流れで谷側に崩れかけている状況、崖際のオカメザサが業者によって刈りこまれ斜面で遊ぶ子らの通路になってしまっていること、ナラ枯れ等で伐採した市内樹木の補植用苗床をキャンプ場北エリアに作ると想定した時の広さ・陽当りなどを見て回った。 

●その後はキャンプ場カマド前で円陣になっての話し合い。

●話し合いの場に現れた幼虫。なんのスズメガかな?

 行政の方針や目的が分かりにくい・大きな方針は行政に従って会としての活動は無理なく自分たちでできることだけで良いのではないか・植樹用苗床作りについて・東樹林通路の補修はどうすべきか・薪炭林に捉われない発想も必要じゃないか・若い人達始め多くの市民に関心を持ってもらうには、など日頃の思いなどを様々に出し合った。

 上記に関してはすぐに結論を出せることでは無いが、境界コナラのナラ枯れの措置、樹林内の土流れによる路肩崩れ等、公共の安全を考え市としの検分を要請中だが、まだ対応してもらえていない。

 その他、8/20までのカシナガトラップによる捕獲状況は45,000頭に達するが、現状ではカシノナガキクイムシの集団飛翔は小康状態、反対に穿孔(フラス)活動が盛んで穿入罹災木が急増している。キャンプ場水道下の広場でカシ類の被災が出現している事、罹患生存木への再突入が起こっている事が今季の特徴。これらのデータをまとめるため、会員の協力を募り臨時調査日を設ける予定。(S&K)


入間・樹林の会

8月21日(日)曇り 気温27.6度、湿度76% 参加者13名

今年も市民活動支援センターからの夏のボランティアの中学生1人、高校生2人が参加してくれました。他にもセンター職員、緑と公園課職員1人と植生調査の講師と総勢13人と久しぶりの大人数でした。地域福祉センター会議室で、自己紹介、会の説明と今日の作業について説明しました。準備体操後、道具(アズマネザサ刈り用の鎌や蚊取線香、竹ぼうき、剪定ばさみ等)の準備をし樹林地へ移動しました。

はじめに、樹林地内の4つのゾーンを巡回しました。ツバキの森では、ナラ枯れとそのトラップを説明し罹患木の伐採後に樹冠がぽっかり開いたので空を見上げて確認しました。そこから陽が入りアカメガシワやシラカシの実生がいっぱい生えてきています。マテバシイ広場はまだまだ暗い状態ですが経緯を説明しました。雑木林広場で通路下側の植生調査を全員で行い、3人の学生はメンバーとアズマネザサ刈りを刈り方を教えてもらい作業しました。その後は率先して坂道清掃の落ち葉はきをしてくれました。残りのメンバーで方形枠と植生調査を、トラップの取り換えも行いました。

最後に集合写真をとり感想をききました。「身近にこんな自然があることを初めて知った。雑木林保全に色々な作業があることを知り笹刈りの作業が楽しかった、キツネノカミソリなどの花をみれてよかった」との感想がよせられました。崖線樹林地や自然に関心をもってもらえ、将来保全活動への参加に期待します。(安部)

植生調査を全員で

キツネノカミソリがかわいい

ヤブラン

ヤブミョウガとミョウガのプチ違いの説明をうける

トラップにはいったタマムシなど

集合写真

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若葉の森3・1会と若葉緑地の会は8月の活動はお休みです。

7月の雑木林

カニ山の会 暑さとの闘い

7月9日(土)晴れ 参加者10名

 今月は定例活動及び臨時活動として、樹林内の土留め対策(東樹林下段通路西側の改修)を予定していたが会としての能力、安全を考え保留にすることにし、公共安全の観点から自治体の仕事ではないか市に確認して貰ったのち、相談して行きたいと思う。

 そこで今日の定例作業はカニ山キャンプ場北エリアの草刈り。裸地化した通路に面したエリアの草地西端にキンミズヒキの群生がある他、アザミ、ヤブミョウガなど其々に気になる草を刈り残し、昆虫の生息域を早く回復するため根上2~3cm位で刈払うことにした。

キンミズヒキを始め草が繁茂する6/28のキャンプ場北側のようす

 木陰もあるし風も通る気持ちの良い場所とは言え、かなりの蒸し暑さのため水分補給に気を付けながらの作業。昼食のあとは早めに終了することにし刈り取った草は熊手、フゴで収集しエリア北東の一角に先月同様、山積みにして置いた。

 先月刈り取った山積みの草は異常高温の天気続きで乾燥が進み、容積で半分ほどになっている。天地返しなどひと手間を掛けるといいのだが、今回はこのまま放置し経過を見て行く。

先月同様、刈り取った草を山積み
ノカンゾウが咲いていた

 4/30のカシナガトラップの設置以来、洗剤を交換するだけの活動が続いていた。5月末、カニ山南緩斜面で出現の動きが捕獲数に現れるようになり6/10には、西斜面上部、東樹林のポイントでも急に数が増え、6月末の累計捕獲数が一気に3万頭に達する勢いで増大、7月に入っての一週間で1万4千頭増、7/6で4万頭をカウントした。
チェックとメンテナンスは当分続けていく予定。(S&K)

トラップチェックの7/20 満開のヤマユリが!

入間・樹林の会

7月16日(土)曇りのち雨 参加者2名

気温24度、湿度80%と蒸し暑くお天気が悪いこともあり参加者は2人。8月に夏ボランティア3人が参加予定のため通路整備とトラップの確認を行った。はじめに新左衛門坂の駐車場横のトレンチの周りと入口にたまった落ち葉を除去した。落ち葉をかくとみみずが多数あらわれた。かわいそうだがシラカシのそばや柵内に移動した。

入口の落ち葉を清掃

樹林地内を巡回後、トラップを確認。3本の木にカシナガキクイムシがトラップにはいっていた。

トラップの取り換え

トラップにはカシナガキクイムシの他、タマムシやキマワリ?が捕まっていた。

花は、マンリョウ、ヤブミョウガ。実はムラサキシキブ、キンラン。

マンリョウの花がかわいい
ヤブミョウガの花はこれからが見頃

坂の向こう側の斜面では、ヤマユリが見頃だった。

植生調査は講師の都合で次回8月21日(日)に延期した。(安部)


若葉の森3・1会  ⾬後の森の様⼦

7⽉3⽇(⽇) 雨のち晴れ 参加者7名

●6月最終週の暴風雨に見舞われた若葉の森は、コナラの大枝が折れて、第2緑地の歩道付近に落下していました。約4mほどの枝をノコギリで分断し、撤去をしました。折れてしまった枝は枯れが進んで 中身がスカスカの状態でした。

●第2緑地のコナラの根元に近くにフラスが発生している様子。防虫剤「カシナガブロック」が塗布さ れた部分からもカシナガが侵入した穴が複数確認できました。

●第2緑地の住宅との境界に生い茂ったヌルデ、タケニグサやアカメガシワ等を伐採・剪定しました。歩道の見通しが開けて、日当たりが良くなりました。

●ムラサキシジミを発見!一見、枯葉と見間違うような地味な見た目ですが、羽ばたくときに紫色の 綺麗な翅が確認できました。(残念ながら開いた紫の羽は撮影できず)

●第1緑地と第2緑地をつなぐ斜面に咲いたヤマユリの様子。活動日は蕾が膨らんで開花間近の状態 でしたが、2日後の7月5日に開花しました。(写真左:7月8日追加撮影)平澤

若葉緑地の会 不順な夏の始まり

7月10日(日)晴れ 参加者5名

 この日の最高気温は31.5℃で平年値より2℃ほど高い。7月5日から30℃超えの真夏日が続いていたが、連日35℃以上の猛暑日だった6月下旬に比べると、しのぎやすい感じがした。

6月から7月の気温変化をグラフで見ると、この夏の始まりがどんなに異様だったのか、よく分かる。気象庁は異例に早い猛暑の襲来に驚いたのか、6月27日、平年より22日早い梅雨明けを宣言(関東地方)。しかし、7月中旬には30℃以下で梅雨末期のような雨量の多い日が続いて、TVの気象キャスターたちを困惑させた。

前月の記事で、猛暑にもかかわらずセミが鳴いていない、6月末の樹林に違和感を持ったことに触れた。7月10日の活動日にも、まだセミたちの声は聞こえていなかった。ネット上でも「セミの鳴かない夏」が話題に。しかし、セミの羽化には気温上昇だけでなく雨量も必要であり、7月中旬のまとまった雨が羽化をうながしたので、結果的にセミの初鳴きは例年とほぼ変わらなかった。「若葉の森」でも20日過ぎにはセミが鳴いた。あまりに早い猛暑の訪れが、「夏なのにセミが鳴かない」という誤解を生じさせたのだ。

サガミランの大きな群落が2か所出現した。昨年の生育地点のすぐ近くだ。

光合成をする葉を持たず、地下の菌類から栄養をもらって生活する菌従属栄養植物。東京都では準絶滅危惧種とされている。

サガミラン

前号で桜(ソメイヨシノとしたが、ただしくは八重桜の「関山」)の大枝が6月下旬の強風で落下したことを書いた。その木はまだ伐倒処分されていない。夏に入って昆虫採集に訪れる親子連れが多くなっているので、桜の老木が複数ある「桜広場」入口にロープを張って「立入禁止」とすることにした。「緑と公園課」には現状を報告して「立入禁止」処置に同意を得るとともに、早期の伐倒処分をお願いした。

桜広場を立入禁止に

いつもと同じように周辺道路の落葉掃き・清掃をするうちに、緑地を散歩中の家族連れに出遭い、「もりのちず」を渡して緑地やボランティア活動について説明した。熱心に聴いていただき、何と15分後には60代と20代の親子お二人が複層を整えて現われ、早速参加してくださった。最近、近所に転居してこられ、国分寺崖線樹林に関心をもたれていたとのこと。8月は活動が休みであることを伝え、9月からの参加をお願いした。(大村)