2024年4月の雑木林

若葉3・1会 住宅境界線越えのシラカシ伐採

4月7日(日)曇りのち晴れ 参加者8名

1.第1緑地・第2緑地の様子
至る所で新芽が芽吹いていることを確認する事ができた

キンラン シュンラン

タチツボスミレ キランソウ

2.第1緑地での作業
境界線を越えたシラカシの伐採作業

作業前 作業後

伐採作業 引き倒し作業

3.第2緑地での作業
今回は作業無し

(岸本)

2024年3月の雑木林

若葉の森31会 下住宅隣接シラカシ伐採、オカメザサの刈り取り

3月3日 (日) 快晴 参加者5名

今回は5名の参加となりましたので作業はオカメ笹の笹刈り。

1.第1緑地の様子

裸地部の乾燥が進んでいる。 乾燥対策として竹の土留目の間に枯れ木整理で 出た伐材のチップを撒いたので状況を見守りたい。
(表土の乾燥を食い止める事と植物の芽吹きを期待する)

<作業内容>
・参加人数が少ないため作業活動なし。
乾燥対策として竹の土留目の間に枯れ木整理で出た伐材のチップを撒いた様子。

2.第2緑地の様子

アオスジアゲハの蛹は残念ながらうまく羽化しなかった。(野鳥の餌になったか?)新たに落ち葉溜めを設置。

キンランの斜面にあるコナラ幼木の根回し30本。
(第1・3緑地に移植のため残りは入間2丁目緑地へ)
第1・2緑地に接する宅地造成地の様子: 宅地造成がほぼ完成した模様。 よう壁とブロック塀が完成。

下住宅隣接するシラカシの伐採(今後住宅に枝が伸びる可能性があるため)

新たに落ち葉溜めを設置 キンランの開花に伴いオカメザサの刈り取り作業。

シュンランのつぼみ。(写真左)
アオスジアゲハの蛹は残念ながら腐敗。 蛹残るは残るは3匹。((写真中)
住宅の横でヤブツバキが咲いていました。(写真右)

(小野)


カニ山の会 伐採枝などの有効活用

3月9日(土)はれ 参加者11+2名(体験参加)

 南岸を低気圧が通過するたびに天気が崩れ、移植会は2回も流れたが、今日の定例作業日はそんな心配を一掃するような好天気に恵まれた。今日はボラ講座の体験希望の男性が2人参加し久々に男勢が多いので力仕事が出来そうだ。

 林床のシュンランが花を開きモミジイチゴも咲き出し た、落ち葉を被ったままは可哀想。今日のメニュー、女性陣は東樹林上段の落ち葉かき。

落ち葉かき

 男性陣は廃材で粗朶垣風(そだがきふう)の垣柵を作る事にした。林床内部が荒らされないよう通路脇のササは刈り残し侵入しにくくしているが、それでもササが踏み倒され道になっている。ここに柵を作る。

 ① 先ず下段エリアの伐採剪定枝や幹から杭作りに適する太さを選び1.2m位に切り出す。② 鉈で先端を尖らし16本作製(不足で10本ほど追加)③ 出来た柱杭を上段に運び上げる。④ 柵の位置を決めて柱杭をカケヤで打込む。⑤ 重くて運び出せず朽ちかけた丸太を、杭に沿って並べ挟み込むように2列目の柱杭を打ち込む。⑥ 同じく下段に貯留してある剪定枝から垣に積み重ねやすい長目の枝を選び運び上げる。⑦ 列杭の間に枝を絡みつけるように敷き、積上げる。 生木なので何れ朽ち果てるがその間にササが回復するだろう。

2列に杭を打ち込む
丸太を置く
通路の反対側にも小さな杭

こんな風に! 先ずは完成。

おまけの写真

昨年の切り株にカシノナガキクイムシの入った昨年伐採したアオギリの穴。桐とは科が違う。痕跡(穴)がくっきり アオギリはこんな風に穴があくことが多いらしい

 作業動線上にも同様の踏み跡があり、どうするか話し合おうと思う。落枝は粗朶垣に積まれ、落ち葉掻きも終った。「しがらみ」や「粗朶垣」などの製作は樹林外に出すゴミを減らせることや、達成感もあることからできる限りやっていきたいが時間が足りないのがネック。午後は片付けのみで早めに終了した。13時半散会(S&K)

移植イベント

3月10日(日) 晴れ 参加者 会員8名+講師その他参加者6名

 荒天のため2度計画を順延しましたが、ついに雲一つない快晴、絶好のコンディション!

 開始前に全員集合。 会員と講師、他の樹林団体からの応援、会員の友達一家、Facebookを見て参加した方も。挨拶の後、記念写真を撮って作業が始まりました。

掘り上げ工程
① 大きな樹は倒れないよう予めなるべく高い位置で3方向にロープを張って置く。
② 根鉢の外周を掘り、少しずつ内側に掘り下げて行くと白い毛根が見えて来る。これを傷つけず土を削ぎ取って、なるべく根鉢を小さく(軽く)掘るのがコツ。保持に残した横根と底の根(直根)は最後に切る。
③ コブシの場合は根鉢の大きさが適当になったら根についた泥が落ちないよう縄で根鉢を括る。

④ 借りてきたリヤカーの囲いのパネルを取り外し底フレームに3m程の丸太2本を50㎝くらい離して平行に並べ、リアフレームから50㎝位突き出す位置でフレームに固定する。
⑤ 支えの根も切り取り、残った根が無い事を確認しリヤカーをバックで根に近づける。ハンドル(引手)を持ち上げ、リヤフレームが根に付いたら樹に寄り掛けるよう逆立ちさせる。括り付けたツノ(丸太尖端)を根鉢の底に潜り込む様に差し込む。

⑥ 根鉢の底を抱えるようにロープを回しリヤカーフレームに固定する。幹を傷つけないようにハンドルに縛り付 ける。牽引ロープは倒す側(ハンドル側)に回り込み引く準備をする。
⑦ 意気を合わせ、一斉に▽牽引ロープを引っ張る。▽ハンドルを引っ張ってリヤカーを起こす▽根鉢を持ち上げる。車軸を支点とするテコの利用で根鉢を引き上げリヤカーに載せるイメージ。

予め植え込み用穴を掘る深さに注意:根際が地面より下がらない(埋まらない)よう注意。

移動・植え込み
① 移動し易く、かつ枝を傷めないようヒモで包むように枝をまとめる。

② 植え込み穴の際で枝をまとめた紐を取払い、リヤカーを差し入れ、根鉢を穴に落とし込むようにリヤカー(樹)を立てる。樹とリヤカーを固定したロープ類を取払いリヤカーをはずす。
③ 樹の傾き、枝張りの向きを調整し、調整が完了したら穴と根鉢の隙に土戻しを始める。水極め(水を入れながら土を戻し、隙間を泥水で埋め込むように入念に棒で泥を突き、水と土を交互に加えて埋めて行く)をする。

④ 支柱(この時は鳥居型支柱)を打ち込み、幹に縛り付ける(支持根が無いので、保持支柱は不可欠)

径15㎝コナラとコブシの移植工程は以上です。昼食タイムには女性陣の計らいでインスタント味噌汁が振舞われ、疲れた身体がホッコリ暖まったひと時。

 午後はイロハモミジ2本を実施、イロハモミジは細根がたくさん出ているので根廻りの泥はほぼ落としても大丈夫とのことで軽くして移植することができました。コツを飲み込みいよいよ調子が出て来たところで、いつの間にか時刻は2時、気が付けば疲れもピーク。今日の移植は4本で終了、シャベルの土を洗い落とし道具を片付けて2時半に散開しました。下は4本移動後のカニ山の会の苗畑(ドングリの森と名付けている場所)。少しスッキリしたようだ。(S&K)


入間・樹林の会

2024年3月3日(日)9:30~11:20

 恒例の子ども野鳥観察会には、3世帯親子6人が参加した。親子に双眼鏡を貸し出し使い方をはじめに説明。例年ツバキの花のメジロなどを観察しながら焦点あわせをしたが、今年は、看板などで両目の間隔等を合わせることにした。Nさんの畑に向かい、カワヅサクラに集まるヒヨドリを始めに観察、子どもたちがジョウビタキを発見、梅の古木や畑を行き来する様子を眺めたり、ムクドリ・ツグミも観察した。NTT研修センターでは、芝生を歩き回るツグミ・ジョウビタキ、梅の木を飛び交うメジロ・エナガ・シジュウカラ、コゲラ・ウグイスも。ハシブトガラスとハシボソガラスの違いを鳴き声、頭の形、くちばしで見分け方も教わった。入間1丁目樹林地では、保全活動の説明をしながら樹林地内を散策、残念ながら鳥の鳴き声も姿もなかなか見られなかった。最後に、鳥合わせを行い、11種の観察を確認した。子どもたちも保護者も楽しかった、との感想があり、今年はジョウビタキが度々見られたことが大きな成果だった。(報告:安部)

① 双眼鏡使い方の説明
② Nさんの畑で梅の古木にいたジョウビタキを観察
③ ジョウビタキ
④ NTTで観察の様子
⑤ メジロ
⑥ ツグミ
⑦ 1丁目樹林地で観察
⑧ 集合写真

2024年3月17日(日)晴れ 気温17.3℃ 参加者:6人

晴れていて、風は強かったが林の中は気にならなかった。キンランやギンランの枯れた茎の下から新たな芽がでていて今年の開花が楽しみである。開花したら、しっかりとした保護柵で保護していきたい。昨年は開花時期が早かったが今年はいつになるだろうか、他にもニリンソウの葉が広がっていたので、来月には開花が楽しめそうだ。春の訪れを感じながらの作業となった。花はツバキとサザンカが咲き樹林地内を彩っていた。カマキリの卵も見つけた。(報告:小俣)

次回の活動日は4月21日(日)植生調査と保全活動の予定。

① カマキリの卵
② ニリンソウの葉が茂ってきた
③ キンランの芽が!

若葉緑地の会 桜の古木伐採跡地にスミレの群落

3月10日(日) 晴れ 参加者4名

この報告の筆者は10日の活動に参加できなかったので、ここでは3月下旬の若葉町3丁目第3緑地の状況について記す。

一昨年暮れにソメイヨシノなど桜の古木5本を伐採した「桜広場」では、伐採木の搬出時に表土がえぐられた辺りで植生の回復が遅れていた。しかし3月下旬、スミレが二~三十株現れ、花をつけ始めていることに気づいた。

ほとんどがタチツボスミレと思われるが、下の写真の花は距がタチツボよりも短く、花色も濃い紫なので別種かもしれない。

「桜広場」では用具倉庫裏にタチツボスミレが絨毯のように広がって咲いたが、ここ2年ほどで絶滅状態となった。地面を這うキヅタが栄養を奪っているのではないかと推定しているが、どうだろうか。やはり用具倉庫近くでは、この時期、シソ科の花々――キランソウやジュウニヒトエが多く咲いたが、昨年来ほとんど見られなくなった。

一方、崖線上段の緑地入口近くでシュンランが今年も瑞々しい花をつけた。ここのシュンランは同じ属に分類されるサガミランのすぐ近くに生育する。

サガミランは光合成をしない菌従属栄養植物であり、シュンランが進化してサガミランが生まれたと考えられている。そういう2種を間近に観察できることは貴重だ。

若葉の森3・1会の衛藤さんの応援を得て、立派な落葉溜が完成した。周辺道路の落葉掃きの時に運ぶ距離が短く、かつ隣接住宅からは適度の距離がある場所を選んだ。「桜広場」の伐採跡地に樹木の苗を植える際、ここでできた堆肥が利用できると良い。

(大村)

2024年2月の雑木林

カニ山の会

2月10日(土) 参加者12+1名

ボランティア講座生の方が体験参加。今回は落ち葉かきに向けてササ刈りを先行する積りだったが、小さいササは落ち葉と混ざってしまう。結局落ち葉かきをしながら、あまりにもササが邪魔になる箇所はササ刈り、と臨機応変にとなった。

昨春、民家境界部の篠ざさの藪が見事に伐採されたが、藪が復活して来ている。ササは良いのだが先駆性樹木(パイオニアツリー)の実生幼木も多数伸びて来た。これらが藪に混生すると厄介なので刈取ることにした。同じく伐採剪定されたムクノキの当年枝が伸び越境状態になったので、これは伐り倒すことにした。

さらによく見ると胸高10㎝程度、高さ7m前後のスクッと伸びた白い樹肌の樹が急に増えた気がして調べてみると、下段エリアだけでそんな樹が13本、細いものを入れると20本以上ある事に気付いた。エノキかと思ったがムクノキだ。鳥による種子撒布で増える高木で、成長の早い厄介な樹だ。南境界部にこんなムクノキが2本(8mクラス)あり今のうちに伐倒して置くことにした。その他越境しそうなシラカシ1本、中程度のムクノキ3本、園路際のシュロ(4m)を伐採した。

また高枝鋸で西側常緑樹帯のシラカシ3本の枝払いを実施した。伐採によって柱や杭に使えそうな材がだいぶ貯まった。粗朶垣を作りやすいような葉枝も貯まった。作業動線の踏圧で通路境のササが薄く裸地になっている個所があり今後これらの材を活用し粗朶垣を設ける予定。廃棄物も山積みしているが次回以降、搬出・廃棄を実施しなければ現地貯留はもう無理かも知れない。

計画していなかったが、今日の男性陣の作業はムクノキの除伐が主になってしまった。老齢高木に隠れて見過ごしがちな実生幼木だが注意して観ていないと処置時期を誤ることに気付いた。今日伐った太さ10cmのムクノキは昨年はせいぜい7cmくらいだったはず。5年も経てば20㎝、樹冠争奪競争の激しいこの森ではすぐ15mクラスのムクノキが林立する森になってしまう。そうなる前に対処して行くことが必要だろう。
(S&K)


入間・樹林の会

2月18日(日)曇り 気温13.7℃ 参加者7人

植生調査3か所と方形枠調査4か所を実施した。シャガの広場30種、ツバキの森11種、雑木林広場27種といずれの場所でも10月調査より種数は減少し、冬の季節を感じる。雑木林広場では、キツネノカミソリの株が数か所生えてきており、花の季節が楽しみとメンバーは大喜び。また、ヤブコウジもあちこちに見られて植生の変化を感じる。

キツネノカミソリとスイセンの葉の違いは、先の丸みとスイセンは葉先がねじれており、葉の裏は白っぽい。また、ベニシダには嚢胞が葉の裏にいっぱいついているが、フモトシダにはついていないことも学んだ。ナラ枯れの木を伐採して林内が明るくなってきたことにも起因するのだろうか。

落ち葉だめのそばに、猛禽類(オオタカか?)の食痕の跡か、鳥の羽が散らばっていたことも大きな成果。

鳥は、メジロ・オナガ・ワカケホンセイインコなどがにぎやかに飛び回り、シジュウカラ・ヤマガラも観察できた。昆虫はツチバッタが枠の上で静止していた。花はツバキ、サザンカ、実はセンリョウ、マンリョウ、ヤブラン、ナキリスゲ、ムラサキシキブ、アオキ、ヤツデの実がなっていた。調査の後に、坂道清掃、通路整備、枝伐採等に分かれて作業した。

次回の活動日は3月17日(日)保全活動の予定。3月3日(日)には子ども野鳥観察会を開催予定。(報告:安部)

① 方形枠調査の様子

② キツネノカミソリとスイセンの葉の違い

③ キツネノカミソリの株があちこちに

④ フモトシダとベニシダの違い

⑤ ヤブコウジが増えてきた

⑥ ヤツデの実

⑦ ツチバッタ

⑧ 猛禽類の食痕