2025年6月の雑木林

2025年6月 カニ山の会活動報告

6月14日(土)曇り 参加者:14名

◎場所:樹林東エリア 下段南林緑部(民家境界)
◎9:00野草園駐輪場に集合して野草園に道具を取りに行ってから、樹林東エリアに移動して作業スタート!まごじばからcfoo事業で使った農具を引き取りました♪

〈南側の笹ヤブと若木の整理〉
森の南側にあるササヤブは、以前は目隠しとして残していましたが、2023年春に業者の方によってすっかり刈られてしまいました。

その後、ナラ枯れの伐採なども影響して南側が一気に明るくなり、一面ササだった植層も少しずつ変わってきていましたが、ここ最近ササが伸び、風通しの悪い暗い雰囲気が戻りつつありました。

さらに、ヌルデやアカメガシワといった先駆的な木の芽があちこちに生えてきており、これらが大きく育つと簡単に手入れができなくなってしまうため、今のうちに整理することにしました。

また、2年前に刈り残した木のうち、今ならまだ処理できそうなものも今回積極的に伐採しました。

〈守りたい植物には目印をつける〉
草刈り作業中に間違えて残したい植物を刈ってしまわないように、事前に目印をつけておきました。
以前の植物調査でマークしたものも改めて確認し、わかりやすく目印をつけ直しました。

〈コナラの赤ちゃんを育てる挑戦〉
どんぐりの木「コナラ」の実生(芽生えた赤ちゃんの木)を、その場で育ててみることにしました。
コナラは光があれば元気に育つと言われています。
日当たりが良さそうな場所のコナラの実生を選び、その周りの笹をしっかり刈って、しっかり光が届くようにしました。

ちなみに、同じ森ではムクノキがこの数年で十数本も立派な木に育ちました。
放っておくと20m近くの大木になるため、こちらも大きくなりすぎる前に、必要に応じて手入れしていきます。

〈ボランティア講座で安全作業の実習〉
午後は、安全に作業をするための実技口座をサポートしました。
今回は高さ13m、幹回り45㎝のヒメユズリハという木を伐採し、受け口や追い口の切り方、ロープの使い方を実演しました。皆さん真剣な表情で学んでいました。
その後、ノコギリを使った木材の切り方や、草刈り機・ノコギリ鎌での笹刈りも実習。刈った笹は笹葉を集める場所に運び、伐った木の枝葉はキャンプ場の北側へ片付けました。
森の環境を保つため、こうした地道な作業をこれからも続けていきます。

(千坂真衣)


若葉の森3・1会 緑の成長は速く

6月1日 晴れ 参加者 8名

1.第1緑地、第2緑地の様子

僅か1か月で緑地の灌木・笹が繁ってきた。第2緑地の一部では昨年移植のエゴノキやムラサキシキブが埋もれている。
 又住宅で囲まれた第2緑地に珍しい「ミズイロオナガシジミ」が現れた(写真左)。

幼虫はコナラやクヌギの葉を食べて成長してこの時期に羽化し、森の妖精とも呼ばれている。写真右はアズマネザサの花で、花の形はイネの花に似ている。

2.第1緑地 浸透枡の清掃

梅雨に備え浸透桝の清掃をした。グレーチングは手鍬で引っ掛け造作なく外す事が出来る。設置後2年経過したが内部は土砂やゴミは溜まっていなかった。「ゴミよけバスケット」に堆積した土砂を取り出す。大きく成長したミミズが活動していたので、取出した土砂と共に落葉溜めに移した。

3.第2緑地 コナラの移植

昨年2月に根回し済みのコナラ8本を移植した。大きくなり過ぎた苗木と移植先の日当たりが気になる所だが、水をたっぷりあげて作業終了。今後を見守る。

4.第2緑地 隣家沿いの雑木伐採

近隣越境の低雑木、主にイヌシデを10本程度伐採。早めの対策で後の作業が楽になる。

5.第2緑地 笹刈り

笹が一気に成長し、小路やキンランなどが覆われてきていることから、キンラン周りと小路脇の笹刈りを行った。時間が無く残り多くは次月へ先送り。

(by J.E.&A K.)

2025年5月の雑木林

入間・樹林の会

2025年5月18日(日)曇り 気温29℃ 参加者:9人

林内を巡回しながら、4月に実施できなかった植生調査を行った。4月よりも葉が生い茂り下草の勢いも増していた。雑木林広場でキンラン1株が咲きさらに通路に1株がみつかり保全柵を急遽囲った。他にもササバギンラン3株がみつかりほっとした。1月に比して3か所のゾーンと4つの方形枠も種数が増えており、季節のうつろいを感じるが、植物の繁茂力に圧倒される。今回のプチ違いは、あらためてエノキ・ケヤキ・ムクノキと樹皮の違いでアカメガシワ・シデ・ムクノキを観察した。カビチョウの鳴き声やメジロのさえずり、ワカケホンセイインコやシジュウカラなどの鳴き声でにぎやかな林内だった。

花は、ガマズミ、エゴノキ、イヌツゲ、トキワツユクサ、アジサイ、スイカズラ、ノゲシ、マスクサ、ナガミヒナゲシ、ヤブジラミ、ショカツソウ、アマリリス(誰かが球根を投げ入れたのだろうか)、実はサンショウ、ノゲシ、ヤブニンジン、

次回の活動日は6月15日(日)保全活動を行う予定。

(安部)

1.ガマズミの花

2.エゴノキの花

3.イヌツゲの花

4.プチ違い:左からエノキ・ムクノキ・ケヤキ

5.スギの溝腐れの切り株

6.アカメガシワの樹皮

7.ムクノキの樹皮

8.シデ類の樹皮


若葉の森3・1会 筍の伐採

5月4日(日)晴れ 参加者8名

第1緑地、 第2緑地の様子
4月の活動日では全く見らなかった筍がこの1か月に間にニョキニョキと生えたようで太く、高く成長した筍まで30本以上。
第1緑地では、表土流出止めの竹材が外され荒れてきた。
第2緑地では、 キンラン ギンランの開花を追いかけるようにタツナミソウ エビネ・ ノイバラが咲いている。

昨年移植のカキクリ ガマズミエゴノキムラサキシキブは根付いたようで新しい葉 がまぶしい。

1.筍の伐採。
第1緑地、 第2緑地ともに本日の作業は筍の伐採整理のみ。
成長すれば近隣住宅に迷惑がかかりそうな筍から順に伐採した。
高い筍にはロープを掛け受け口・追い口を入れてあらかじめ決めた方向へ引き倒した。
崖線斜面の筍では足場を確保しながらの作業となった。
切り倒した筍約30本は第2緑地の廃材置き場まで運び入れた。 孟宗竹の筍には水気もあり親竹並の重さがあった。

このくらいの大きさのうちに竹を伐採するのが楽です。住宅隣接木の伐採は住宅側に竹が倒れないように気をつけて数人で作業します。

2.動植物の観察の事
今年はタケノコの成長が遅いようです。 まだ1本も出てきていませんでした。

(小野)


カニ山の会

5月10日(土)雨のため翌日に延期
5月11日(日)晴れ 参加者9名 春のフロラ調査

例年、植物調査は女性ばかりで男性陣は他の作業をしていましたが、今年度は男女とも調査をする代わりに、樹木班と草本班の2つに分かれて実施しました。

午前中は東樹林内の調査です。草本は植物調査関連の仕事をしている会員の方にインストラクターをお願いし、樹木はカニ山の会リーダーを調査リーダーとして実施しました。

例年見ているので、なんとなく分る植物が多いのですが、細かい違いをはっきりと覚えていないので、どんどん名前を言われてもメモが精いっぱい。例えばヤブジラミとオヤブジラミは咲く時期も少し違うので2種を見比べることができません。「そう言われるので、そうかなあ」と進んでしまいます。

オオミズアオ発見!

普段は草本類については帰化植物と在来種とか、食べられる食べられない、などの違いを気にしているだけですが、記録として表に記載するとなるとそうもいきません。
時には学習会も開いて会員の中から数人の植物博士? が生まれるといいのかもしれません。

昼休憩をはさみ午後は東樹林東の調査も終えました。

ガマズミ

スイカズラはまだつぼみ

モミジイチゴの美味しそうな実

山笑う はそろそろ終わりの時期かもしれませんが、ともかく様々な花が咲き、実が付く草木も多く、緑の中を風が吹き抜け、雑木林が最高に美しい季節です。

5月28日(水)晴れ 参加者7名 臨時活動日 苗圃作り

 コナラの実生木を苗圃で育てようというPUの実施。2020年頃から始まったナラ枯れも昨年はかなり下火になりましたが、その間に被害にあったコナラ等の樹木が100本近く伐採されたので少しでも再生させようという試みです。

キャンプ場に隣接する16㎡程度の場所の草取りをして耕し、今日の作業は終了。後日25本ほどの苗を植える予定です。 (鍜治)

2025年4月の雑木林

入間・樹林の会

2025年4月20日(日)晴れ 気温23℃ 参加者:7人

最初に林内を巡回した。雑木林広場でキンランの花が咲いていた。他にもウラシマソウが増えてきたり、マテバシイ広場でシャガ、キランソウなど春の植物を観察した。残念ながらギンランは確認できなかったが、5月を楽しみにしたい。

植生調査は5月に延期になったので、竹藪横の民家側の藪化したいたツル類を取り除き低木の伐採の他、坂道清掃など予定していた活動を行った。前月にマーキングしていた、低いシラカシなどの伐採とつるを取り除き、民家側との緩衝帯を作り風通しよくし、見通しがよくなり隣家住民には感謝された。駐車場側の塀そばには、ナガミヒナゲシなどの帰化植物の他、ショカツソウ・フキ・カラスノエンドウが繁茂してきていたので、今後下草刈りが必要になってきている。

花は、キンラン、キランソウ、シャガ、ショカツソウ、ウラシマソウ、ガマズミ、ツバキ、ヒメオドリコソウ、カラスノエンドウ、ナガミヒナゲシ、ヤブジラミ、キュウリグサが咲いていた。 鳥はメジロ・ホカケホンセイインコ・シジュウカラなど。

次回の活動日は5月18日(日)植生調査と保全活動を行う予定。(安部)

1.キンラン花

2.ガマズミの花

3.ウラシマソウが群生

4.キランソウ

5.オニノゲシの花

6.ナガミヒナゲシ花が

7.ショカツソウも増えて

8.藪化した竹林横

9.伐採風景

10.坂道清掃

11.スズメバチ女王バチ?


2025年4月カニ山の会活動報告

4月12日(土)晴れ 参加者:12名 場所:樹林東エリア、上部通路

9:00野草園駐輪場に集合して野草園に道具を取りに行ってから、樹林東エリアに移動し、作業スタートです♪

◎東樹林エリアの整備について
上の通路の谷川には、割った竹を使ってしがらみ柵を設置し、路肩の位置をはっきりさせました。いっぽう、反対側の山側(北側)は、人の通行によってササがすり減ってしまい、以前設置した粗朶垣(そだがき)も壊れてしまっていたため、新たに林床と通路を分ける柵を設けることにしました♪

◎剪定した枝で「粗朶垣(そだがき)」を作りました〜自然にもやさしい工夫〜
3月の活動で出たたくさんの剪定枝を使って、粗朶柵を作りました。粗朶垣は、落ち葉や土をためこんでくれるので、雨水が土に流れ出るのを防いだり、森の中の循環を壊さずに、人の手を入れて整えていくことが森林保全に必要な取り組みだと思っています。

材料は事前に準備していたので、当日はみんなで手分けして作業スタート1柵は、80㎝間隔で交互に柱を2列打ち込んで、太めの枝から順に積み上げていきました。地面に落ちていた枯れ枝もちゃんと使って、自然の中にあるもので完結するよう工夫しました。

雨天時、林床からあふれ出る水流で削られ、土がむき出しになっている場所があったので、割竹を打ち込んで塞ぎましたが、このエリアについての路面改修と雨水浸透対策は、これからも検討の必要がありそうです。また、⻄側(阿弥陀堂坂側)の土留め(土をせき止めているところ)で、丸太や杭が腐って崩れてきている場所があります。使っていたのは生木だったので、どうしても⻑くはもたなかったようです。少し乾かして焼いた「焼磨杭(やきみがきぐい)」という方法を使うと、もっと⻑持ちするそうなので、今後はそれを使いたいと考えています。

◎中間斜面の三角地帯のようす(2月に整備した場所)
2月に草刈りをした、上下の道の間にある三角形の斜面では、コナラの芽がたくさん出てきました!剪定した低木も新しい葉っぱが出ていていて、春らしいにぎやかさでした。

(千坂真衣)

東樹林エリアでのしがらみ柵つくり

西側・阿弥陀堂坂側の土留めが腐って崩れてきていたため、新しい材で補修しました

絶滅危惧者に指定されているキンランが今にも咲きそうでした

常緑多年草のシャガが咲いていました


若葉の森3・1会 表土流出止めの補修

住宅隣接木の伐採(3本)
竹柵の設置
孟宗竹の伐採(2本)
竹柵の取り替えと緑地内整備(トネアザミ刈り取り他)
4月6日(日)晴れ 参加者10名

第1緑地、第2緑地の様子
コナラ、クヌギ、 イヌシデ等 若葉の森を代表する落葉広葉樹に萌黄色の若芽が出ており 観察路脇ではタチツボスミレ・ジュウニヒトエが見られめっきり春らしくなりました。
第1緑地では昨年見つけた 「サトザクラが」 咲いた。満開日は3月27日。心配なのは筍が未だに出て来ていないようです。今年は裏年という話もある。

第2緑地ではシュンランが咲いていた。5株あり10個以上の花が咲いている株もある。又キンランの若芽が旧株のそばから出てきており今年も期待通りに咲いてくれそうです。

1.「ハラン」 側の表土流出止めの竹柵補修。
第1緑地、六抜坂よりのシラカシ伐採で生じた空地用としてモミジの幼木約20本の根回しを スコップとクワを使って行いました。
今年の梅雨前に数本トライアルで移植してみたい。残りは来年移植予定。

痛んだ竹製の表土流出止めの補修作業。 木槌でしっかり打ち込みます。

2.住宅隣接木の伐採(3本)
住宅隣接木の伐採は住宅側に木が倒れないように気をつけて数人で作業します。

3.第二緑地 孟宗竹の伐採(2本)
今年はタケノコの成長が遅いようです。まだ1本も出てきていませんでした。

4.動植物の観察の事
春を感じさせるシュンランやタチツボスミレが咲きました。

(小野)