2025年8月の雑木林

入間・樹林の会

2025年8月17日(日)晴れ 気温39℃ 66%
参加者:メンバー9人、夏のボランティア大学生2人、市民活動支援センター長1人計12人

毎年恒例の夏のボランティアは、今年は男子大学生2人と力強い助っ人の参加でした。ボランティア2人には、ニリンソウ柵の打ち込みと径10㎝ほどの竹1本の伐倒などを作業してもらいました。7月からの延期の植生調査も並行してメンバーが行いました。

猛暑日の中での作業だったので、こまめに水分補給の休憩をとり、塩分チャージを配りました。林内は、日陰ですが湿度が高いのですぐに汗だくになります。竹ノコギリで竹を引く力もパワー全開、クズが巻き付いてなかなか倒れずにいましたが、3人がかりで倒し枝はらいをし、竹を141㎝の長さに切りました。メンバーが驚くほどのスピードで作業が進みました。クズが巻きついて竹がなかなか倒せませんでしたが、植物の力に驚いたのではないでしょうか。ボランティアからは、「暑かったけれど、作業は楽しかったし達成感があった」と満足した感想がよせられたことは嬉しいことです。メンバーも、若い人の参加は元気をもらった、などと若い力の頑張りに感謝の言葉をよせていました。道具の手入れなど最後の片付けも。またの参加を熱望します。

植生調査は、植物の繁茂力に驚きながらの調査でした。プチ違いは、① ヤブガラシとアマチャヅル、② イヌシデとアカシデ、③ アカメガシワとシデ類の樹皮の違いを学びました。

キツネノカミソリが雑木林広場で勢力をまして見事に咲いていました。他にクサギ、ミズヒキ、ハエドクソウ、ツユクサ、トキワツユクサなど咲き、カラスアゲハやアオスジアゲハ、ゴマダラなどの蝶が飛び、ミンミンゼミやアブラゼミが鳴いていました。
次回の活動日は9月21日(日)保全活動を行う予定。

(安部)

1.キツネノカミソリの花

2.ハエドクソウの花

3.クサギの花

4.クヌギの樹液を吸うスズメバチ2匹

5.くい打ちをする夏ボランティア

6.竹伐倒をする夏ボランティアの2人とメンバー

7.竹を切る夏ボランティア

8.作業後も道具の片付けを

9.ヤブガラシとアマチャヅル


2025年8月カニ山の会 活動報告

8月9日(土)天気:晴れ 参加者:12名 場所:キャンプ場北エリア

9:00カニ山キャンプ場に、念願の“カニ山の会倉庫”が設置されて初めての定例活動日となったこの日は、これまでの野草園ではなく、カニ山キャンプ場に集合し道具を取り出して作業をスタートさせました。倉庫が作業場所に近くなって、大幅に時間が節約されました♪

◎ この日の活動場所は、キャンプ場北エリアでした。西側のダイオウマツでは、この時期に大量のマツ葉が落ちます。マツ葉は分解しにくく、ほかの植物の生育を妨げる性質があるため、放置すると植生が貧しくなります。そこで、落ち葉をできる限り回収し、一か所にまとめました。ササも腐りにくいため、一般の草刈と分けて集めました。

◎ 回収した一般の刈草は所定の場所に集め、自然分解の進み具合を試すため、今回も「バイオネスト」と呼ばれる刈草溜め場を作りました。これは選定枝などの処分方法としても有効で、今回は男性が杭を立てて骨組みを作り、女性がマツ葉の回収を担当。
その後は役割を交代し、女性が粗朶垣の要領で枯れ枝を積み上げていき、男性は北部のササや南部のヌスビトハギ、キンミズヒキ、その他イネ科雑草の草刈りを行いました。

◎ シーズン終盤になると、イネ科の雑草は地面を這うように伸び、根本が太く茎が絡み合うため、刈り取りは一苦労です。機械では虎刈りになりやすく、手刈りでもどうしても刈り残しが出てしまいます。それでも協力しながら作業を進め、11時45分にはバイオネストが完成し、刈草も搬入。草刈りはやや中途半端になりましたが、道具を片付けて、12時10分に作業を終えました。

◎ なお、これまでのところカシナガの飛翔や穿孔は確認されていませんが、セミをはじめ全体的に虫の姿が少なくなったように感じます。10月は連絡会の安全講習会に全力で取り組む予定で、9月の活動内容は3エリアの現状を見てから決める予定です。

千坂真衣

草刈り前。通路北側はアズマネザサが広がっていて、手前の境界付近にはヌスビトハギの群落も見られます。北側フェンス沿いには回収されたマツ葉が積もり、ササが生えない状況です。

草刈り後、通路の区分けのために通路から60㎝のササを刈り残しまし、フェンス際には回収したマツ葉を積み重ねました。ササは分解が難しいため、刈ったササは刈草とは分けて、マツ葉と別に集積しました。

草刈り前。コナラ実生苗圃から南側を見た景色です。中央手前にはアレチヌスビトハギが近年占有域を広げ、群落だったキンミズヒキは散らばりつつあります。その他はほとんどイネ科雑草で、根本は太く、季節が終わった茎が地面に這いつくばって他の草と絡み合っているため、手鎌で刈るのは非常に手間がかかります。

刈払い機で地際刈りをすればよりキレイになりますが、イネ科の雑草が増える恐れがあります。崖線下の広場を広葉雑草の草っぱらにするにはどうすればよいか、機会があれば指導を受けたいです。

バイオネスト作りでは、東樹林などからの剪定枝や伐採した実生木を集め、葉を落として材料としました。柱杭には、冬に使った古い竹稈を割り、へら状に加工して、外径4m弱の二重円状に柱を並べて立てました。

枝を積み上げる際、太めの剪定枝を使って土台部分を作り、徐々に細い枝を重ねていきます。崩れないように交差させたり斜めに置いたりして、枝同士を絡めるように積んでいきます。

バイオネストの完成です!さっそく、この日刈り取った刈り草をいれました。

2025年7月の雑木林

入間・樹林の会

2025年7月19日(土)晴れ 気温29.3℃ 62.6% 参加者:5人

林内を巡回し雑木林広場駐車場側の入口付近の下草刈りをすることとした。陽があたっているところは、トキワツユクサやチジミザサ、ツユクサなどが繁茂して植生の変化を感じる。作業人数は5人と少なかったが、30分おきに水分休憩をとりながら熱中症対策をしながら行った。久しぶりの参加のSさんが竹を柵用に割いてくれたので、次回以降にニリンソウやキンラン等の保護柵に活用したい。次回は大学生の夏ボランティアの参加があるので、関心があれば植生調査への参加を促すか、鉈を使って杭づくりへ参加してもらうか鎌を使用して下草刈りをしてもらうか選択をしてもらうことになる。

花は、ツユクサ、トキワツユクサ、ミズヒキ、ヤブミョウガ、マンリョウ等が、ミンミンゼミが鳴き始めショウリョウバッタが見られた。鳥は殆どないていなかった。次回の活動日は8月17日(日)植生調査と保全活動を行う予定。

(安部)

1.ヤブミョウガ花

2.ショウリョウバッタ

3.雑木林広場刈り取り後

4.駐車場際刈り取り後


2025年7月カニ山の会 活動報告

7月12日(土)天気:くもり 参加者16名 場所:樹林東エリア

9:00野草園横の駐輪場に集合し、野草園に道具を取りに行ってから、樹林東エリアに移動して作業スタートしました♪

◎ 蚊がたくさん出ているため、蚊取り線香を一人1個ずつ腰ベルトに取り付けるなどして携帯し備えたり、取り付けるタイプのネットで顔や首を守るなど工夫する方もいらっしゃいました。

◎ 3月に草刈りをした南側市道境ののり面は、クズのツルが伸びてアカメガシワなどの枝が市道に被い被さるように生い茂っていて、どうやら刈った分だけ急成長したようでした。北・東側民家境の草地は膝まである草に覆われていたため、今回優先的に刈ることにしました。もうひとつの課題として、前回の伐採剪定で発生した材の処分も本日着手することにしました。

◎ 9;20作業スタート。刈り場の真ん中にある前回のツバキの剪定枝の分別処分と、林床にある分別済の剪定枝の搬出(キャンプ゚場北バイオネスト予定地へ)を担当する人以外は、全員草地の草刈りに専念することにしました。 前日は熱通症アラートが出るような暑さでしたが、幸いにも曇り空だったため作業もはかどり、10時半頃には草地の処置はほぼ終えることができました。

◎ 南側の市道沿いで、下草や灌木を刈り、樹に巻き付いていたクズの蔓はできるだけ根本近くで切ってはぎ取りました。アカメガシワを中心に、この時期に休息に伸びる樹木(実生やヒコバエ)は、前回切った位置で再度切り払いました。切り落とした蔓や枝葉は、搬出できなかったため現場に残しました。

◎ 西北入路付近では、成長期のコナラの越境枝について伐採するか検討し、「民家に近すぎる」という意見で全員一致して伐採を決定。すぐに伐倒・解体しました。

◎ 休憩は10時と11時に全体で取りましたが、各自マイペースで給水・休憩を行いました。真夏日などアラートが出るような天気の場合は、休憩方法に工夫が必要かもしれません。

◎作業は12時前に終了、道具を野草園に片づけて12時15分に解散ました。

千坂真衣

ボサ刈り前と後の景色

みんなで手分けしてボサ刈りをしました♪

アカボシゴマダラ 中国から飛んできた?飼っていた人が放した?

ツバキの実 ずっしり重みがあります

2025年6月の雑木林

入間・樹林の会

2025年6月15日(日)曇り時々小雨 気温23℃ 39.6%参加者:7人

林内を巡回しながら、4月に実施できなかった植生調査を行った。4月よりも葉が生い茂り下草の勢いも増していた。雑木林広場でキンラン1株が咲きさらに通路に1株がみつかり保全柵を急遽囲った。他にもササバギンラン3株がみつかりほっとした。1月に比して3か所のゾーンと4つの方形枠も種数が増えており、季節のうつろいを感じるが、植物の繁茂力に圧倒される。今回のプチ違いは、あらためてエノキ・ケヤキ・ムクノキと樹皮の違いでアカメガシワ・シデ・ムクノキを観察した。カビチョウの鳴き声やメジロのさえずり、ワカケホンセイインコやシジュウカラなどの鳴き声でにぎやかな林内だった。

花は、ガマズミ、エゴノキ、イヌツゲ、トキワツユクサ、アジサイ、スイカズラ、ノゲシ、マスクサ、ナガミヒナゲシ、ヤブジラミ、ショカツソウ、アマリリス(誰かが球根を投げ入れたのだろうか)、実はサンショウ、ノゲシ、ヤブニンジン、次回の活動日は6月15日(日)保全活動を行う予定。

(安部)

1.フェンス際

2.草マルチ

3.ハゴロモ2

4.ハゴロモチュウゴクアミガサ

5.ワルナスビ実

6.オモト実

7.ムラサキシキブの花

8.アジサイ


2025年6月 カニ山の会活動報告

6月14日(土)曇り 参加者:14名

◎場所:樹林東エリア 下段南林緑部(民家境界)
◎9:00野草園駐輪場に集合して野草園に道具を取りに行ってから、樹林東エリアに移動して作業スタート!まごじばからcfoo事業で使った農具を引き取りました♪

〈南側の笹ヤブと若木の整理〉
森の南側にあるササヤブは、以前は目隠しとして残していましたが、2023年春に業者の方によってすっかり刈られてしまいました。

その後、ナラ枯れの伐採なども影響して南側が一気に明るくなり、一面ササだった植層も少しずつ変わってきていましたが、ここ最近ササが伸び、風通しの悪い暗い雰囲気が戻りつつありました。

さらに、ヌルデやアカメガシワといった先駆的な木の芽があちこちに生えてきており、これらが大きく育つと簡単に手入れができなくなってしまうため、今のうちに整理することにしました。

また、2年前に刈り残した木のうち、今ならまだ処理できそうなものも今回積極的に伐採しました。

〈守りたい植物には目印をつける〉
草刈り作業中に間違えて残したい植物を刈ってしまわないように、事前に目印をつけておきました。
以前の植物調査でマークしたものも改めて確認し、わかりやすく目印をつけ直しました。

〈コナラの赤ちゃんを育てる挑戦〉
どんぐりの木「コナラ」の実生(芽生えた赤ちゃんの木)を、その場で育ててみることにしました。
コナラは光があれば元気に育つと言われています。
日当たりが良さそうな場所のコナラの実生を選び、その周りの笹をしっかり刈って、しっかり光が届くようにしました。

ちなみに、同じ森ではムクノキがこの数年で十数本も立派な木に育ちました。
放っておくと20m近くの大木になるため、こちらも大きくなりすぎる前に、必要に応じて手入れしていきます。

〈ボランティア講座で安全作業の実習〉
午後は、安全に作業をするための実技口座をサポートしました。
今回は高さ13m、幹回り45㎝のヒメユズリハという木を伐採し、受け口や追い口の切り方、ロープの使い方を実演しました。皆さん真剣な表情で学んでいました。
その後、ノコギリを使った木材の切り方や、草刈り機・ノコギリ鎌での笹刈りも実習。刈った笹は笹葉を集める場所に運び、伐った木の枝葉はキャンプ場の北側へ片付けました。
森の環境を保つため、こうした地道な作業をこれからも続けていきます。

(千坂真衣)


若葉の森3・1会 緑の成長は速く

6月1日 晴れ 参加者 8名

1.第1緑地、第2緑地の様子

僅か1か月で緑地の灌木・笹が繁ってきた。第2緑地の一部では昨年移植のエゴノキやムラサキシキブが埋もれている。
 又住宅で囲まれた第2緑地に珍しい「ミズイロオナガシジミ」が現れた(写真左)。

幼虫はコナラやクヌギの葉を食べて成長してこの時期に羽化し、森の妖精とも呼ばれている。写真右はアズマネザサの花で、花の形はイネの花に似ている。

2.第1緑地 浸透枡の清掃

梅雨に備え浸透桝の清掃をした。グレーチングは手鍬で引っ掛け造作なく外す事が出来る。設置後2年経過したが内部は土砂やゴミは溜まっていなかった。「ゴミよけバスケット」に堆積した土砂を取り出す。大きく成長したミミズが活動していたので、取出した土砂と共に落葉溜めに移した。

3.第2緑地 コナラの移植

昨年2月に根回し済みのコナラ8本を移植した。大きくなり過ぎた苗木と移植先の日当たりが気になる所だが、水をたっぷりあげて作業終了。今後を見守る。

4.第2緑地 隣家沿いの雑木伐採

近隣越境の低雑木、主にイヌシデを10本程度伐採。早めの対策で後の作業が楽になる。

5.第2緑地 笹刈り

笹が一気に成長し、小路やキンランなどが覆われてきていることから、キンラン周りと小路脇の笹刈りを行った。時間が無く残り多くは次月へ先送り。

(by J.E.&A K.)