2023年4月の雑木林

入間・樹林の会

4月16日(日)晴れ 気温19℃ 参加者8人

雨あがりで晴れで林内にはカタツムリがあちこちに見られた。定例の植生調査日だったが、今年は植物季節(フェノロジー)が早いと多方面からきくが、活動日にキンランの花の開花に遭遇したことに感激。ギンランも開花を確認しメンバーが熱心に写真に収めていた。株もしっかりしてきてそのことも喜ばしい。ジュウニヒトエやキランソウも確認できて日頃の活動が報われたようだ。他にニリンソウ、ウラシマソウ、ヒメジョオン、オニタビラコが。鳥はウグイス、ワカケホンセインコ、シジュウカラ、ヒヨドリが鳴いていた。斜面地の土留めの植物補植については、根本さんからスゲ・ヤブラン、サネカズラなどの植物もしくは幼樹を梅雨入り前に植えることを提案された。ナナフシの子どもやヒヨドリの写真提供は根本さんから。(安部)

方形枠調査の様子

キンラン

ギンラン

キランソウ

ジュウニヒトエ

ウラシマソウ

ガマズミ

ナナフシ

ヒヨドリ


若葉3・1会 キンランの芽吹き

4月2日(日)曇りのち晴れ 参加者10 名

若葉の森は、春の息吹で萌黄色に染まっていました。第一緑地では、イヌシデ、ケヤキなどの落葉樹が芽吹き、萌黄色の小さい葉をたくさん付けていました。第二緑地もコナラ、クヌギなどの実生が育ち、若葉を付けています。

2023年3月に隣地側の土地に生息していたキンランの株を第二緑地のコナラの株元に移植しましたが、嬉しいことに、いくつかのキンランの株が芽吹いていました。「隣地側にあったキンランはどうなった?」と心配してくださる近隣住民の方がいて、若葉の森の状況や私たちの活動に関心を持ってくださっていることをありがたく感じました。

六別坂の落ち葉かきを、体験参加をしてくださった皆さんにお手伝いいただきました。雨で湿った常緑樹の葉や、イヌシデの花穂がたくさん積もっていました。「落ち葉溜めに運ぶのも意外と重労働だ」と皆さん驚いていました。

第一緑地の中央斜面地には、雨で斜面上から土が流れ落ち、下側の住宅地側に流れ出るのを防ぐために、広い範囲で土留めを設置しています。その土留めの一部が朽ちていたので、補修作業を行いました。

カシノナガキクイムシの侵入を防ぐために、ナラ枯れ被害木のコナラに45㎝の幅広のシートを巻き付ける作業を行いました。これから気候が温かくなり虫の活動が活発になってくるので、今後もシートの巻付け対策を進めていきます。(内堀)


若葉緑地の会 散り敷いた白い花は…

4月9日(日)晴れ 参加者4名 

3月下旬にタチツボスミレとマルバスミレが咲いた南広場と、早くもキンランの蕾が膨らんだ第2緑地をまず歩く。

昨年もキンランは4月中旬には開花していたが、初旬に開花直前までいったのは初めてではないか。

私たちのフィールドである第3緑地では、北側の「テラス」で例年キンラン数株が咲く。今年は4月末までにキンラン5株とギンラン1株を確認した。株数も少なめで、第2緑地のキンランに比べて小さく勢いが足りない感じだ。菌根菌からの栄養摂取に問題があるのだろうか?

第3緑地のラン科植物では、シュンランを今年「発見」。おそらく以前からあったのだろうが、出遭って写真を撮れたのは初めてである。サガミランはこの冬、地上部が完全に枯れ、黒い状態で立っているが(これが通常で暖冬年に緑色で残存したのが異常)、6月には新世代が盛大に顔を出してくれるだろう。

この緑地の春を彩る草本では、上記の他に一群のシソ科植物があるが、今年は濃い紫色のジュウニヒトエが、以前からある薄紫の同種の隣に初めて咲いた。逆に毎年見るキランソウが今年は顔を見せなかったようだ。

シュンラン
ジュウニヒトエ

シラカシやイヌシデの花穂が大量に落下し、住宅地との間の路面にへばりついている。これをスコップや竹箒を使って剥がすのが、意外に重労働。北側の住宅とのフェンス際には不法投棄のゴミが埋まっていて、これをいちいちゴミバサミで取り出すという面倒な作業もあった。

作業の様子

4月28日、第3緑地を歩くと、雨上がりの黒っぽい地面に、白い花びらが一面に散り敷いている。この季節に散り敷く白い花ならエゴノキが思い浮かぶが、明らかに違う。見上げると当緑地の崖線上部に多いミズキが白い花序を何段もの層状に付けていた。花弁の形からもミズキの花に違いないだろう。この数日前から風の強い日が続いたので、一気に花が散ったのではないか。

例年、ミズキの花は5月中旬頃と思ってる。やはり今年は早いようだ。2018年5月にここのミズキにキアシドクガが大発生して驚いたことがあった。その時も花が満開だったと記憶する。(大村)

白いのはミズキの花弁?
ミズキの花序

カニ山の会 臨時の話し合い

4月8日(土)晴れ 参加者11名 農(みのり)の家にて
  
 緑と公園課の担当職員と今年度初の顔合わせを4/13に行うにあたってカニ山の会の中で今後の計画と市に対する要望などを話し合いました。

 またカニ山の会として保全作業をまかされている場所に予告なく業者が入って伐採や下草刈りが行なわれたことなども会員間で情報共有し、今後の対応を検討ました。

 本日の作業は4/15(土)に延期予定でしたが雨のためやむなく中止となりました。(K)

12月の雑木林

入間・樹林の会

2022年12月18日(日)晴れ 気温11℃、湿度55%

参加者6+人(ナラ枯れに関心のあるTさんの妻を含む)で、崖線ウォークで見つけた女王スズメバチの処分と、坂道の水留め作業、先月と同様に駐車場側のアズマネザサ刈りとクズの伐採を行った。

初めに、崖線ウォーク(11月27日)の生き物コースでガイドが子どもたちに見せた枯れ木の中で越冬しているスズメバチの女王バチの駆除を行った。女王スズメバチが枯れ木の中で越冬しているのはこれで2匹目となる。

11月の作業の続きで、駐車場側の民家とのフェンス際のアズマネザサを刈り、ヤブ化の張本人でもあるクズを伐採して見通しと風通しがよくなった。突然参加されたTさんには刈った草を運んでもらったがとても作業がはかどった。坂道の水留め作業は、一応終了したが、道路管理課の方から、緑地側の方に縁石(アスカーブ)を設けて雨水が緑地に入らないようにする工事の打診があり、12月11日の雑木林連絡会の安全講習会の折に緑と公園課にも坂下まで縁石の設置の要望を伝えている。
ヤブラン、センリョウ、マンリョウなどの実物を確認した。(小俣)

女王スズメバチは枯れ木の中で冬眠

駆除したスズメバチ

アズマネザサ伐採後のすっきりした民家との境界

赤がきれいなセンリョウの実

ヤブランの実

ナンテンの実


若葉3・1会 冬の到来

12月4日(日)晴れ 参加者7名

●今日は「調布市地域デビュー推進委員会」(https://twitter.com/bsl79ewx3rtkurj)の皆さんが取材にいらっしゃいました。さっそく若葉の森の自慢のスポットである、白い富士山が見える位置をご紹介しました。この取材をきっかけに、保全活動の新しい仲間が増えてくれると嬉しいです。

●第一緑地の斜面上方にコナラの切り株をベンチとして設置します。設置する場所を決め、直径8cmくらいの木材を使用して地固めをし、水平器を用いて傾き加減を確認しながら地面を調整しました。最後に杭で 4 か所を固定して完成です。

●「調布市地域デビュー推進委員会」の皆さんにもお手伝いいただき、第一緑地中央階段の補修作業を行いました。横木が朽ちて折れてしまったところを新しい木材に取替え杭打ちをました。

●ケヤキやイヌシデなどの黄色い落ち葉、コナラやクヌギなどのオレンジの落ち葉がフカフカに積もっていました。人の歩いてよい小道がどこかわかるように、また段差が見えるように、熊手で落ち葉かきをしました。

●サネカヅラが大量に赤い実をつけていました!実(サネ)が美しいカヅラ(葛)という名の通り、とても綺麗な実です。和菓子の鹿の子のような、つや・形をしていました。


(内堀)


カニ山の会 今年最後はササ刈りで〆る

12月10日(土)晴れ 参加者11名 

樹林東民地隣接エリアではフキがこの一か月で成長した。刈草の山もだいぶ縮んだが最初ほどの収縮率でなく、見た目にはかなり残っている。この場所を恒久的に刈草置き場としていけるだろうか。

ササが茂りやや暗い林内

今月の活動は、会の立ち上げ時に決めた区画、東樹林エリアの下草(ササ)刈りとした。 約半年のあいだ殆ど手が入っていないのでササや実生の常緑樹も伸びて、カシノナガキクイムシにやられた大きな樹が伐採された割にはやや暗い林内となっている(ナラ枯れに対する「市」の伐採 or 枯れ枝除去案については、枯れ枝の落下などの危険性を考えると、もっと処置すべきではないか。 東樹林南側民地境界のコナラ伐採は、越境枝強剪定・ナラ枯れ対策と別々に処置するのでなくセットで計画的に進めてほしい)。上段は女性陣とYさんに常緑の除伐を、下段は男性陣で分担し開始。 刈り取ったササは適宜まとめて小山にして置き、あとでまとめて回収廃棄することにして、思い思いの場所に散らばった。

刈ったササはフゴ(グリーンバック)へ

11時過ぎ頃から刈り取ったササの回収を開始、300ℓのフゴも刈り取った生のササを詰め込むと男が二人がかりでも重く、足場の悪い林床を運び抜けるのは一苦労。 リヤカーにこのフゴを載せて何往復も搬出するのはもっと大変だった。 午後は、刈り残し部分もあったが下段 のメンバーも上段に移り、上段を全員で仕上げることにした。

このリヤカーにフゴを積む

林床のササの刈り様もいろいろ。 地際で刈るか、膝下くらいで刈り揃えるか。草本種の豊富な林床にするためにはササの侵入を抑えたい。刈り過ぎるとササ以外の草が生えず裸地化が進んでしまいそうだ。カニ山の東樹林には、どの手法が相応しいのか分かる方がいたら現場を観て教授して貰いたい。そんな機会があったら、老高木化した典型的な雑木林の再生法もうかがってみたい。

東樹林東のコムラサキ(何本も植栽されていたようで見事な実り)
正月を待つようにマンリョウも実っている

西側法面の土留め柵に植えたシャガもどうやら根付いたようで、しっくりして来た。この調子で林内通路の土留め柵も徐々に整備できると良いが会員の力量と相談というところだろう。
今回は北エリアの草刈りは出来なかったので来期はそちらからの開始になる。またコナラ苗の育成についても実現したい。

(S&K)


若葉緑地の会 桜の古木5本にお別れ

12月11日(日)晴 参加者2名

安全講習と重なった上に、前日の環境関係イベントの後始末に出向くメンバーもいて、落葉が分厚く積もった緑地内遊歩道の落葉掃きなど最小限の活動に留めた。毎年1月の活動は休むのが慣例だが、今年は9日(祝)に臨時活動日を設けるつもり。

崖線上の緑地入口付近 カエデの落葉が地面を埋め尽くしていた

12月23日までに「桜広場」(もとは隣接民家の庭)に生育する桜の古木5本(4本はソメイヨシノ、1本は八重桜「カンザン」)の伐採が終わった。強風時の落枝が心配だったため、桜広場にはロープを張って「立入禁止」としていたが、解除した。

5本の桜はいずれも、幹の下部から枝が出る「胴吹き」が顕著で(樹が弱っている表れ)、ひどく斜立したり、花も葉も十分に付かなくなったり、さして強くない風で太枝が落ちたりしていた。台風や大雪時の倒木リスクを考えて、早期の伐採を緑と公園課にお願いしていた。胸高直径90cm近く、樹高20mほどの巨木もあって、重機を使った大掛かりな作業となった。

いま伐採跡にはガランとした空間がひろがっている。桜の伐採によって、林床の日照条件が劇的に変化するが、これまでの桜広場は、早春のシソ科植物(ジュウニヒトエ、キランソウなど)やタチツボスミレ、秋のヒガンバナなどの「宝庫」だった。林床の生物種の多様性がより豊かになるような方向で保全していきたい。 

なお、北側の道路際にソメイヨシノが1本残っている。伐採に当たった造園業者の見立では、伐採が早晩必要になりそうだという。

(大村)

近年は、樹勢の衰退を示す「胴吹き」が著しくなっていた。2017年4月撮影
伐採後の状況。左手の民家手前にソメイヨシノが1本残っている。

第14回環境活動交流会

※申込受付は終了しました。


第14回環境活動交流会 ~テーマ 地域循環街づくり~

2023年1月28日(土)14:00 ~ 16:00
ONLINE(ZOOM)開催

第一部:
基調講演 講師 鴨志田純氏(鴨志田農園園主、コンポストアドバイザー)
『コンポストから始まる地域循環と調布のまちづくり』
落ち葉や生ごみなどから堆肥化を行い、地域循環と有機農業を実践されている鴨志田氏のお話しを伺います。

第二部:
団体交流会(調布市内団体からの活動紹介、意見交換)
循環をテーマに調布の街づくりについて、参加者と一緒に考えます。

【基調講演講師
鴨志田 純(かもしだ じゅん)

1986年東京都三鷹市生まれ。コンポストアドバイザー。ネパールや全国各地で、生ごみ堆肥化や有機農業の仕組みづくり等を実施中。農林水産省、消費者庁、環境省主催「サステナアワード2020」にて、アドバイザーとして関わった黒川温泉一帯地域コンポストプロジェクトが「環境省環境経済課長賞」を受賞。2021年、肥料の自給性や防災機能性等を高める取り組みとして、自立分散型コンポストシステム構築向けた小規模実証実験「サーキュラーエコノミー型CSA」を開始し、各方面から注目を集める。

参考記事リンク(2022年3月9日現在有効)

IDEAS FOR GOOD(公共コンポストについて)】https://ideasforgood.jp/2020/09/28/kamoshidajun-yasuiakihiro-circulareconomy-compost/
Agri.Tokyo(都市農業について)】
https://agri.tokyo/tokyo-farmars/v-039/
ポケットマルシェ(堆肥について)】
https://poke-m.com/stories/1205
日本経済新聞(サーキュラーエコノミー型CSAについて)】https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH0911S0Z00C21A7000000/
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODJ126680S1A110C2000000/


調布がいせんウォーク2022

受付は終了しました。

日時:2022年11月27日(日)8時半~午後2時
受付・集合:8時半(生き物コース)および9時(歴史・樹木コース)仙川駅前公園

定員(事前受付):生き物コース親子32人、樹木コース15人、歴史コース30人(応募多数は抽選)
内容:約8㎞3時間(入間町・若葉町の雑木林から深大寺自然広場カニ山まで。ガイドウォーク5コース)

費用:大人300円 小学生100円(保険料含む)
持ち物:飲み物、帽子、履きなれた靴

申込:11月5日~11月15日(火)までに「ちょうふ環境市民会議HPから申し込み(上のQRコードから受付可能)、又はEメールに参加者全員の住所、氏名、年齢、電話番号、Eメールアドレス(代表)、希望コース(A生き物コース親子、B樹木コース、C歴史コース(多数抽選))

その他:中止の場合は11月26日(土)午後8時までに「ちょうふ環境市民会議」HPでお知らせ

お問合せ

ちょうふ環境市民会議
✉️ info@chofu‐kankyo-shimin.org
☎︎ 090-5558-1445(当日のみ)(緑と公園課)


企画運営
ちょうふ環境市民会議

10月の雑木林

カニ山の会 今月の作業は盛りだくさん

10月8日(土)晴れ 参加者11名

10月を迎え、今日を入れて年内の定期活動日は残り3日、今日中に東樹林東の民家隣接エリアの整備作業を仕上げる事にしました。先月やり残した斜面下部はツツジ、ヤマブキ、ササ、その他実生稚樹、株立ちの立木が生い茂っています。残すと決めた樹種以外の実生木などを思い切って刈払いました。

伐採株から複数根立ちし、混みあっている樹は、選択して樹幹を間引きしました。民家脇は特に明るくなるように。

緑と公園課から危険木の指摘があった腐朽木(ツバキ)も伐採。昼食を挟んで、上段民家傍のイヌシデとセンダンの伐採に掛かりました。伐採した樹幹・太枝は土留め材に、小枝は粗朶垣の材料にするので現場保存とし、枝葉・ササは廃棄場に搬出し草原性の刈草は山積み放置しました。

前回から使用を始めた2輪車で伐採枝葉の運び出し。

民家前のセンダンを2本伐る予定でしたが、景観が変わり過ぎるのではとの意見も出て1本のみ伐採。もう1本はしばらく様子をみる事にしました。

中央の大きなセンダンが伐採され民家からの見通しも多少良くなったはず。伐採した丸太は環境フェアで丸太切りイベントに使用しました。

センダンのつややかな緑の実とガマズミの赤い実

10月29日(土)晴れ 臨時作業参加者9名

東樹林の西端斜面が年々道側に崩れてきています。今回は思い切って臨時作業として斜面整備を始め、11月の定例作業日に繋げていくことにしました。

リーダーの準備したイメージ図に沿って土留め作業開始

今日はいつもより1時間早い9時からの作業で頑張った面々。階段と間違えられないよう段の間にジャノヒゲを植えました。今後は更に土留め用植栽をほどこす予定。

☆直近9/28までのカシナガトラップによる捕獲状況は、引き続き(前回より1ヶ月間)飛翔は小康状態。2、3の例外を除き根元にフラスが積もる様な状況が見られないため目視では穿入状況を判別しにくいのですが、とりあえず10/19深大寺自然広場東域のブナ科のナラ枯れ罹災状況を会員3人でチェック。今後の市の剪定作業の折に判断材料としたい。
その後10/26のトラップチェックで一旦区切りをつけ、再度変化が見られるまで調査はお休みとしました。(S&K)


若葉緑地の会 大坂の大仕事

10月9日(日)曇り 参加者4名

 当会のフィールドである若葉町3丁目第3緑地の北側を画しているのが、国分寺崖線を越す坂道「大坂」。

狛江方面と江戸・新宿を結んできた古くからの主要流通路だが、小型車がやっとすれ違える幅しかない。第3緑地側の路肩に笹が茂り、列をなすシラカシの巨樹の落葉が降り積もると、ただでさえ狭い道がより狭まる。ここをクルマでよく通る方から「危険なので路肩の笹刈りを」との要望が先日寄せられた。

 昨年はまだ暑い頃にこの作業を複数回やって、ひどく消耗した。そのため、先月の活動に参加された緑と公園課担当者に対して、大坂の笹刈りを市民ボランティアではなく、来年度は市が担当する作業とすることを要望したばかりだった。

 この日は、全長150mほどの坂道のうち100m弱の路肩の笹やクズを刈り、坂下の緑地入口付近ではアスファルトに張り付いた土もできるだけ除去した。この作業が一番ハードで、息が切れる。

路肩の笹など刈取前の大坂下部
路肩の笹など刈取後の大坂下部 刈取った部分は色の濃い土が露出している。
第3緑地入口付近では路面に貼り付いた土も除去した。

笹刈り作業の終わった大坂を坂下から眺めると、道路(市道)と緑地の境界部に生育するシラカシの巨樹が、道路幅いっぱいに多い被さっていることに、改めて気づかされる。こんな状況下で安全な道路の維持と緑地の保全を両立させる作業は大仕事であり、市民ボランティアの手には余る。やはり両者の管理者を兼ねる調布市にやってほしい。

路肩の笹などを刈った後の大坂。

 30株ほどが密集して生育する、サガミラン(ラン科シュンラン属 絶滅危惧種)の群落を見つけた。初夏に出現した株がいったん姿を消したのと、ほぼ同じ場所に再び現れ、撮影時点の10月30日には、すでに花は終わっており、紡錘形の果実が林立するように見える。おそらく10月初めころには花が咲いていただろうが、気づかなかった。(大村)

サガミランの群落

入間・樹林の会

10月16日(日)曇り 気温22度

根本講師を迎えて植生調査を9人で行った。ツバキの森のシラカシ伐採後の植生調査を増やしたので3か所、方形枠4か所で作業ができずに終わった。雑木林広場のクヌギには8月にスズメバチが樹液を吸いに集まっていたが、コクワガタのメスが逃げもせずにいた。

その後、飛び回っているスズメバチ1匹いたので注意をしながら調査した。雑木林広場33種、シャガの広場45種、ツバキの森26種を確認した。やはり秋のせいか、ムラサキシキブ、ヤブミョウガ、アオキ、マンリョウ、センリョウ、ガマズミ、チヂミザサ、マユミ、ヨウシュヤマゴボウと実がたくさん見られた。特にガマズミの実にはいつもの赤い実の他にへんな実がついていてみんなで不思議がったがのちに根本さんが調べて「ガマズミミケフシタマバエ」の虫こぶと判明。プチ違いは、アカメガシワとイイギリを。何度みてもなかなか違いが覚えられない。林内にクズが繁茂しているので次回11月17日(日)はクズバスターを行う予定。(安部)

コクワガタメスがクヌギの幹に

カマキリが帽子に乗って威嚇している

チヂミザサ実

ムラサキシキブの実

ヨウシュヤマゴボウの実

ガマズミの虫こぶ

キノコツチグリ


若葉3・1会 長雨。秋はもうすぐ

10月2日(日)晴れ時々曇り 参加者7名

●第一緑地の斜面地は、2020年12月の大木の伐採後すっかり日当たりがよくなり、夏の間に茂っていた草はほとんど枯れていました。この1か月間は雨が多く、多くの土がこの斜面を流れ落ちてきていたようです。

●第一緑地の六別坂下の入り口に設置した土留めに、泥が大量に堆積しています。湿って重くなった泥を掘り起こして斜面の上部に運び、コンポスト柵内に蒔く作業を行いました。

●第二緑地の再開発される隣地との境に、キンランの株が77株もあります。すべてに番号を付けて目印を立てました。この辺りは開発工事の際に掘らないように業者に依頼していますが、金網の向こう側にあるキンランを掘り起こしてこちらの雑木林側に移植することも検討しています。

●六別坂の落ち葉かき。シラカシ、ケヤキ、イヌシデの葉の他に、土も雨で多く流れ出ていました。今月は、ドングリはまだ少ししか落ちていなかったので、来月あたりでしょうか。

●溶剤(カシナガブロック)が塗られ、カシナガトラップが設置されたシラカシ。ナラ枯れの被害木の伐採や撤去には、多くの作業費・人件費がかかるようです。それらの費用を発生させないためにも、ナラ枯れ被害が深刻になる前にわたしたちで出来る手当をして、伐採を防ぐことが大事だと思いました。(内堀)