2024年2月の雑木林

カニ山の会

2月10日(土) 参加者12+1名

ボランティア講座生の方が体験参加。今回は落ち葉かきに向けてササ刈りを先行する積りだったが、小さいササは落ち葉と混ざってしまう。結局落ち葉かきをしながら、あまりにもササが邪魔になる箇所はササ刈り、と臨機応変にとなった。

昨春、民家境界部の篠ざさの藪が見事に伐採されたが、藪が復活して来ている。ササは良いのだが先駆性樹木(パイオニアツリー)の実生幼木も多数伸びて来た。これらが藪に混生すると厄介なので刈取ることにした。同じく伐採剪定されたムクノキの当年枝が伸び越境状態になったので、これは伐り倒すことにした。

さらによく見ると胸高10㎝程度、高さ7m前後のスクッと伸びた白い樹肌の樹が急に増えた気がして調べてみると、下段エリアだけでそんな樹が13本、細いものを入れると20本以上ある事に気付いた。エノキかと思ったがムクノキだ。鳥による種子撒布で増える高木で、成長の早い厄介な樹だ。南境界部にこんなムクノキが2本(8mクラス)あり今のうちに伐倒して置くことにした。その他越境しそうなシラカシ1本、中程度のムクノキ3本、園路際のシュロ(4m)を伐採した。

また高枝鋸で西側常緑樹帯のシラカシ3本の枝払いを実施した。伐採によって柱や杭に使えそうな材がだいぶ貯まった。粗朶垣を作りやすいような葉枝も貯まった。作業動線の踏圧で通路境のササが薄く裸地になっている個所があり今後これらの材を活用し粗朶垣を設ける予定。廃棄物も山積みしているが次回以降、搬出・廃棄を実施しなければ現地貯留はもう無理かも知れない。

計画していなかったが、今日の男性陣の作業はムクノキの除伐が主になってしまった。老齢高木に隠れて見過ごしがちな実生幼木だが注意して観ていないと処置時期を誤ることに気付いた。今日伐った太さ10cmのムクノキは昨年はせいぜい7cmくらいだったはず。5年も経てば20㎝、樹冠争奪競争の激しいこの森ではすぐ15mクラスのムクノキが林立する森になってしまう。そうなる前に対処して行くことが必要だろう。
(S&K)


入間・樹林の会

2月18日(日)曇り 気温13.7℃ 参加者7人

植生調査3か所と方形枠調査4か所を実施した。シャガの広場30種、ツバキの森11種、雑木林広場27種といずれの場所でも10月調査より種数は減少し、冬の季節を感じる。雑木林広場では、キツネノカミソリの株が数か所生えてきており、花の季節が楽しみとメンバーは大喜び。また、ヤブコウジもあちこちに見られて植生の変化を感じる。

キツネノカミソリとスイセンの葉の違いは、先の丸みとスイセンは葉先がねじれており、葉の裏は白っぽい。また、ベニシダには嚢胞が葉の裏にいっぱいついているが、フモトシダにはついていないことも学んだ。ナラ枯れの木を伐採して林内が明るくなってきたことにも起因するのだろうか。

落ち葉だめのそばに、猛禽類(オオタカか?)の食痕の跡か、鳥の羽が散らばっていたことも大きな成果。

鳥は、メジロ・オナガ・ワカケホンセイインコなどがにぎやかに飛び回り、シジュウカラ・ヤマガラも観察できた。昆虫はツチバッタが枠の上で静止していた。花はツバキ、サザンカ、実はセンリョウ、マンリョウ、ヤブラン、ナキリスゲ、ムラサキシキブ、アオキ、ヤツデの実がなっていた。調査の後に、坂道清掃、通路整備、枝伐採等に分かれて作業した。

次回の活動日は3月17日(日)保全活動の予定。3月3日(日)には子ども野鳥観察会を開催予定。(報告:安部)

① 方形枠調査の様子

② キツネノカミソリとスイセンの葉の違い

③ キツネノカミソリの株があちこちに

④ フモトシダとベニシダの違い

⑤ ヤブコウジが増えてきた

⑥ ヤツデの実

⑦ ツチバッタ

⑧ 猛禽類の食痕