2022年12月の雑木林

入間・樹林の会

2022年12月18日(日)晴れ 気温11℃、湿度55%

参加者6+人(ナラ枯れに関心のあるTさんの妻を含む)で、崖線ウォークで見つけた女王スズメバチの処分と、坂道の水留め作業、先月と同様に駐車場側のアズマネザサ刈りとクズの伐採を行った。

初めに、崖線ウォーク(11月27日)の生き物コースでガイドが子どもたちに見せた枯れ木の中で越冬しているスズメバチの女王バチの駆除を行った。女王スズメバチが枯れ木の中で越冬しているのはこれで2匹目となる。

11月の作業の続きで、駐車場側の民家とのフェンス際のアズマネザサを刈り、ヤブ化の張本人でもあるクズを伐採して見通しと風通しがよくなった。突然参加されたTさんには刈った草を運んでもらったがとても作業がはかどった。坂道の水留め作業は、一応終了したが、道路管理課の方から、緑地側の方に縁石(アスカーブ)を設けて雨水が緑地に入らないようにする工事の打診があり、12月11日の雑木林連絡会の安全講習会の折に緑と公園課にも坂下まで縁石の設置の要望を伝えている。
ヤブラン、センリョウ、マンリョウなどの実物を確認した。(小俣)

女王スズメバチは枯れ木の中で冬眠

駆除したスズメバチ

アズマネザサ伐採後のすっきりした民家との境界

赤がきれいなセンリョウの実

ヤブランの実

ナンテンの実


若葉3・1会 冬の到来

12月4日(日)晴れ 参加者7名

●今日は「調布市地域デビュー推進委員会」(https://twitter.com/bsl79ewx3rtkurj)の皆さんが取材にいらっしゃいました。さっそく若葉の森の自慢のスポットである、白い富士山が見える位置をご紹介しました。この取材をきっかけに、保全活動の新しい仲間が増えてくれると嬉しいです。

●第一緑地の斜面上方にコナラの切り株をベンチとして設置します。設置する場所を決め、直径8cmくらいの木材を使用して地固めをし、水平器を用いて傾き加減を確認しながら地面を調整しました。最後に杭で 4 か所を固定して完成です。

●「調布市地域デビュー推進委員会」の皆さんにもお手伝いいただき、第一緑地中央階段の補修作業を行いました。横木が朽ちて折れてしまったところを新しい木材に取替え杭打ちをました。

●ケヤキやイヌシデなどの黄色い落ち葉、コナラやクヌギなどのオレンジの落ち葉がフカフカに積もっていました。人の歩いてよい小道がどこかわかるように、また段差が見えるように、熊手で落ち葉かきをしました。

●サネカヅラが大量に赤い実をつけていました!実(サネ)が美しいカヅラ(葛)という名の通り、とても綺麗な実です。和菓子の鹿の子のような、つや・形をしていました。


(内堀)


カニ山の会 今年最後はササ刈りで〆る

12月10日(土)晴れ 参加者11名 

樹林東民地隣接エリアではフキがこの一か月で成長した。刈草の山もだいぶ縮んだが最初ほどの収縮率でなく、見た目にはかなり残っている。この場所を恒久的に刈草置き場としていけるだろうか。

ササが茂りやや暗い林内

今月の活動は、会の立ち上げ時に決めた区画、東樹林エリアの下草(ササ)刈りとした。 約半年のあいだ殆ど手が入っていないのでササや実生の常緑樹も伸びて、カシノナガキクイムシにやられた大きな樹が伐採された割にはやや暗い林内となっている(ナラ枯れに対する「市」の伐採 or 枯れ枝除去案については、枯れ枝の落下などの危険性を考えると、もっと処置すべきではないか。 東樹林南側民地境界のコナラ伐採は、越境枝強剪定・ナラ枯れ対策と別々に処置するのでなくセットで計画的に進めてほしい)。上段は女性陣とYさんに常緑の除伐を、下段は男性陣で分担し開始。 刈り取ったササは適宜まとめて小山にして置き、あとでまとめて回収廃棄することにして、思い思いの場所に散らばった。

刈ったササはフゴ(グリーンバック)へ

11時過ぎ頃から刈り取ったササの回収を開始、300ℓのフゴも刈り取った生のササを詰め込むと男が二人がかりでも重く、足場の悪い林床を運び抜けるのは一苦労。 リヤカーにこのフゴを載せて何往復も搬出するのはもっと大変だった。 午後は、刈り残し部分もあったが下段 のメンバーも上段に移り、上段を全員で仕上げることにした。

このリヤカーにフゴを積む

林床のササの刈り様もいろいろ。 地際で刈るか、膝下くらいで刈り揃えるか。草本種の豊富な林床にするためにはササの侵入を抑えたい。刈り過ぎるとササ以外の草が生えず裸地化が進んでしまいそうだ。カニ山の東樹林には、どの手法が相応しいのか分かる方がいたら現場を観て教授して貰いたい。そんな機会があったら、老高木化した典型的な雑木林の再生法もうかがってみたい。

東樹林東のコムラサキ(何本も植栽されていたようで見事な実り)
正月を待つようにマンリョウも実っている

西側法面の土留め柵に植えたシャガもどうやら根付いたようで、しっくりして来た。この調子で林内通路の土留め柵も徐々に整備できると良いが会員の力量と相談というところだろう。
今回は北エリアの草刈りは出来なかったので来期はそちらからの開始になる。またコナラ苗の育成についても実現したい。

(S&K)


若葉緑地の会 桜の古木5本にお別れ

12月11日(日)晴 参加者2名

安全講習と重なった上に、前日の環境関係イベントの後始末に出向くメンバーもいて、落葉が分厚く積もった緑地内遊歩道の落葉掃きなど最小限の活動に留めた。毎年1月の活動は休むのが慣例だが、今年は9日(祝)に臨時活動日を設けるつもり。

崖線上の緑地入口付近 カエデの落葉が地面を埋め尽くしていた

12月23日までに「桜広場」(もとは隣接民家の庭)に生育する桜の古木5本(4本はソメイヨシノ、1本は八重桜「カンザン」)の伐採が終わった。強風時の落枝が心配だったため、桜広場にはロープを張って「立入禁止」としていたが、解除した。

5本の桜はいずれも、幹の下部から枝が出る「胴吹き」が顕著で(樹が弱っている表れ)、ひどく斜立したり、花も葉も十分に付かなくなったり、さして強くない風で太枝が落ちたりしていた。台風や大雪時の倒木リスクを考えて、早期の伐採を緑と公園課にお願いしていた。胸高直径90cm近く、樹高20mほどの巨木もあって、重機を使った大掛かりな作業となった。

いま伐採跡にはガランとした空間がひろがっている。桜の伐採によって、林床の日照条件が劇的に変化するが、これまでの桜広場は、早春のシソ科植物(ジュウニヒトエ、キランソウなど)やタチツボスミレ、秋のヒガンバナなどの「宝庫」だった。林床の生物種の多様性がより豊かになるような方向で保全していきたい。 

なお、北側の道路際にソメイヨシノが1本残っている。伐採に当たった造園業者の見立では、伐採が早晩必要になりそうだという。

(大村)

近年は、樹勢の衰退を示す「胴吹き」が著しくなっていた。2017年4月撮影
伐採後の状況。左手の民家手前にソメイヨシノが1本残っている。