2021年2月の雑木林

入間・樹林の会

2月21日(日)晴れ参加者9名

暖かい陽ざしの中、植生調査と保全活動を行った。

 講師の根本さんは1月は石神井公園の池のかいぼりで忙殺されていたため1月遅れの植生調査だった。林内に入るとスイセンの花が出迎えてくれた。林内を巡回後、4か所の方形枠とシャガの広場と雑木林広場の植生調査を行った。

 4か所の方形枠は全体に植被度や種数は10月より減少していたが、例年の1月の調査より、ムラサキケマンやヤブニンジンなどの春植物がみられた。シャガの広場も雑木林広場も確認できた種数は31種類、ともにサネカズラが繁茂してきていた。

 雑木林広場では落ち葉が多かったようで、落ち葉をみながら樹種あてを行った。プチ違いはムラサキケマンとヤブニンジン、スイセンとキツネノカミソリを観察した。シャガの広場は陽がよく入っていたがアオキやツルグミが繁茂していたため調査終了後に伐採してウグイスなどの小鳥たちが林内に入りやすくした。

 ツバキが良く咲いていた。ウグイスの地鳴きやアオゲラのドラミングが林内に響き、ヤマガラ・シジュウカラ・メジロも観察できた。実はアオキ、マンリョウ、ヤブラン。(安部)

スイセンの花がお出迎え
ツバキがあちこちで花開き
アオキを伐採してウグイスなどが林内に入りやすくした
ツルグミ伐採中
落ち葉を掻きわけるとショウリョウバッタが現れた
ムクノキの老木と幼木の違いを観察
ツバキの広場の落ち葉をかいてモニタリング

若葉緑地の会 春遠からじ

2月14日(日) 晴れ 参加者4名

早朝は2℃近くまで冷えたが、最高気温は17℃を超えた(府中の記録、以下同じ)。1月末からこの日まで雨量はゼロ。翌15日に50㎜近い雨が降ったが、2月の降雨はこの1日だけ。もともと雨量が少ない1月2月だが、今年は2カ月合わせて平年の8割程度だった。その後、2月下旬に関東地方で大規模な山火事や河川敷の草が燃える事態が続発。第3緑地でも下草のない部分で乾燥傾向が目立った。この時期、降雪があると乾燥が収まり、生き物たちが春に向かって元気を出すように感じられるのだが。

散策路の補修
散策路の落葉かき
冬越しするタチツボスミレとマルバスミレ

今年初めての作業だったが、緊急事態宣言下であり、あいかわらずのマスク着用、「少数精鋭」での作業となった。

少しずつ続けてきた散策路階段の横木の交換や落葉かきなどで、散策路を整えた。第3緑地下段「南広場」の林床で、2年前からタチツボスミレとマルバスミレを保護しているが、冬越しの株があちこちで元気そう。周りに落葉が深く積もっているのを少し除けた。種子が(落ち葉の上ではなく)地面に落ちて発芽しやすくするためには、もっと早い時期にやるべきことだったか?

オオイヌノフグリ(2月27日撮影)
ハコベ(2月27日撮影)

2月27日、第3緑地上段「青空広場」の陽だまりにしゃがんで目を凝らすと、オオイヌノフグリやハコベが小さく可憐な花をつけていた。前者の別名は「キャッツアイ(猫の目)」、後者の学名(属名)「ステラ」は星を意味する。どちらも納得させられる美しさだ。まだ数が少なく、折からの北風に揺れていたが、「春のいそぎ(支度)」はしっかり進んでいるようだった。(大村)


若葉の森3・1会 シラカシの大木の伐採後の様子

2月7日(日)晴れ 参加者8名

若葉の森では、ササ刈り、六別坂の落ち葉かきなどの作業の他、12月に行われた住宅に隣接するシラカシ大木の伐採後の状況や、ナラ枯れ被害木の状況を確認しました。

●シラカシの大木7本の伐採が行われた後は、見通しが良くなりスペースも広くなりました。日当たり・風通しも良くなりましたが、土の乾燥がさらに進み、埃っぽくなりました。下草などの植栽は、日当たり・乾燥に強いものに切り替えていくがあります。

●「ナラ枯れ被害経過観察木」の立て札が摩耗し読みにくくなっているので新しい立て札に取替えました。コナラは落葉樹であるのに、ナラ枯れ被害にあっているコナラは、枯れた葉が散らずに枝についたままになっていました。

●キクイムシが這い出て感染を広げるのを防ぐ目的で、ナラ枯れ切株に覆ったビニールが破れていました。補修の必要があります。キクイムシは暖冬だと越冬するらしいので、春になるとまた活動が再開するのでは。

●六別坂落ち葉掃き。落葉のピークは終わり、落ち葉の量は少なめでした。

●第二緑地のキンラン・ギンランが咲く場所周辺に茂っているオカメザサ、アズマネザサについては、根に栄養が回らないようにするために、春を迎える前のこの段階で、広い範囲で刈り取りを行いました。(内堀)

第一緑地中央の裸地
ナラ枯れ被害立札
ナラ枯れ切株に覆ったビニール
六別坂の落ち葉かき
ササ刈り

カニ山の会 冬の片付け、春の支度

2月13日(土)晴れ 参加者8名(体験参加1名)

今月は参加者総出で東樹林の落ち葉かきを行いました。

樹林地の南側半分はそれなりの急斜面。下へ下へと落ち葉を掃き下ろしていくと飛び込めそうなほどふかふかの落ち葉の山ができていきます。

地面が見えるまで一苦労

落ち葉を集めていると作業の妨げになるのが笹です。どうにも効率が悪く、笹を刈りながら落ち葉かきをしますが日頃から笹刈りにも手が回っていないことを痛感させられます。

周りにはもっと背丈のある笹も

かなり分厚く積もった落ち葉を除けると少ないながらもどんぐりがしっかりと根を下ろし芽を出していました。

落ち葉かきの作業が報われる瞬間

8人がかりで15時までがんばりましたが作業は未完。それでも既に大きな落ち葉の山がいくつもできており、さて次は大量の葉をどうする?という問題があります。

作業を終えてふと「そもそも落ち葉が多すぎるのだ」と気づき、それは農業の堆肥作りに使うなど「消費」の機会がないことに加え、そもそも「生産」量が多すぎる、つまり木の本数が多過ぎているのではないか?という考えに至りました。

落ち葉が深く積もり、新しい木の成長もわずかで、森が持続的に維持されるサイクルが回っていないことを今回も実感しました。

ナラ枯れの伐採も始まり、森の中と外から見る風景が少しずつ変わってきています。森を育てるには「切ること」も大事と改めて体感する機会でした。(安田)

※その後…落ち葉は柏野小北側の畑に持ち込み堆肥にしてもらうことが決まりました。ナラ枯れについては、2/12駐輪場前にクレーンが来てナラ菌患木の吊るし切りをしていましたが、キャンプ場周辺はクレーンは入れませんので2/16見に行くとロープクライミングで木登りし吊り下ろしていました。東樹林の患木はまだでした。(瀬本)

2021年1月の雑木林

カニ山の会 安全祈願と仕事始め

1月9日(土)晴れ 参加者 9名

今年の仕事始めは天気に恵まれ、例年と同じ場所で安全祈願を行った後、作業に入りました。例年だと続けてカニ山キャンプ場のかまどを使って鍋を囲みつつ新年会、、という楽しみがあるのですが今年は残念ながら自粛です。

いつもの木の根元に道具とお供え物を置き安全祈願

草刈りに追われないこの季節、ようやく夏に剪定した枝を片付けたり、園路を埋め尽くした落ち葉を掃いたり、といった作業を行うことができました。

どこが道か分からないほど落ち葉で一杯

枝の片付けの際に、夏は「ジャングル」と化す東樹林に入ると冬で葉が落ちているから、という以上に妙に見通しがよくて驚きました。

国領駅前のタワマンまで見通し良好

主だった木が剪定されていたおかげなのですが、いつ誰が行ったのか?(もちろんプロの業者の方だとは思いますが)情報が共有されておらず今も謎のままです。カニ山のナラ枯れは2月後半に伐採が決まったようでよかったです。 (安田)


入間・樹林の会

1月17日(日)曇り 参加者7名

年初の安全祈願を行った後に、民家横水路側下草刈り、駐車場の下草刈り、坂道清掃等の作業を行った。緊急事態宣言の再発令後だったが、全員マスクを着用し対策をとって作業した。

カラスウリ・フジ・ゴヨウアケビなどのツルがからまり坂道側からみても藪化していたのでその枯れ草を取り除き、アズマネザサやマテバシイのひこばえ、実生のマテバシイやムクノキ等を伐採した。目の高さまでの枝払いをしたので、坂道側からは見通しもよくなり、奥の赤いツバキの花が目立ってきた。

下草刈り等をしたので冬鳥が明るい林に入りやすくなっているのでこれからが楽しみでもある。花はスイセン、ツバキ、実はマンリョウ、キミセンリョウ、ナンテン、アオキが、鳥は、メジロ、ヒヨドリ、コゲラ、ツグミの姿を葉が落ちた木々の間からよく観察できた。2~3ヶ月前より、通路の樹々の枝をメンバー以外の市民が無断で伐採しているのがみられ気になるところだ。 (安部)

安全祈願
枯れ草とり
伐採後
ツバキ花
道具片付け
誰が切ったか

若葉の森3・1会 若葉緑地の会

若葉町の2団体は(コロナ禍とは関係なく)例年のように活動を休みました。1月31日夕刻に若葉町3丁目第一緑地に立ち寄ると、ちょうど富士山に太陽が沈むところでした。まるでお日さまが富士をかじっているみたい。これが日の出だと、まさにお正月向きの写真なのですが・・・

若葉町3丁目第一緑地(崖線上)から2021年1月31日16時54分撮影

第一緑地では南西側住宅地との境界部でシラカシの大木7本が伐採されました。そのために富士山方面の見通しが良くなったのはいいのですが、日当たり・風当りが変化して乾燥化が一層進み、表土の流失がさらにひどくなるのではないかと心配です。

崖線上から南西方向を望んだパノラマ写真でシラカシ伐採前と伐採後を比較してみました。伐採後、現場に立つといかにもスキスキ(隙々)感があるのですが、写真では、それほど大きな変化には見えないかもしれません。しかし、ひとつの記録としてここに掲載しておきます。(大村)

2020年11月29日 住宅地との境界部のシラカシ伐採前
2021年1月31日 シラカシ伐採後

2020年12月の雑木林

若葉3・1会  第一緑地 シラカシの大木の伐採

12月6日(日)晴れ 参加者7名

 若葉の森では、土留めの補修、六別坂の落ち葉かきなどの通常の作業の他、12月8日に行われる「第一緑地の大木の伐採」の内容を確認しました。わたしたちは、この森を象徴するようなシラカシの大木たちの伐採前の最後の様子を目に焼き付けながら、「森の再生計画」の意見交換などを行いました。

 住宅に隣接するシラカシの伐採が済むと、スペースも広くなり日照などの環境も変わるでしょう。近隣住宅と若葉の森の共存を目指し、この緩衝地帯にどのような植栽の若木を育て、どのような「新しい森」を作っていくのかを具体的に考えていきます。

若葉の森

●この若葉の森は国分寺崖線上に位置するため、緑地のほとんどが斜面となっています。雨が降るたびに斜面を土が流れ落ち、坂下に位置する隣接住宅との境に泥が溜まります。これらの泥を除去して斜面上部に戻す作業は、なかなかの力仕事です。

隣接住宅の泥の堆積の除去

●道路への流土を防ぐために、六別坂下入り口の泥の堆積の除去作業と、土留めの補修を行いました。

六別坂下入り口

●六別坂落ち葉掃き。イヌシデやケヤキの落ち葉の他、シラカシのどんぐりなどがたくさんありました。

六別坂の落ち葉かき

●2020年12月8日に、第1緑地のシラカシ老大木7本(いずれも樹高20m以上、他に中高木1本)の伐採が行われました(写真 左:伐採の周知文/右:業者による作業の様子)。これらの大木は、近年のゲリラ豪雨、強風、台風等による倒木や、隣接住宅への影響が懸念されていました。

伐採

●この写真(左:伐採前/右:伐採後)のように、隣接住宅地との間にかなり大きなスペースができました。シラカシの大木たちがなくなり正直寂しいですが、今後は「森の再生計画」の具体化が課題となります。

伐採前・後

カニ山の会 安全講習会に参加

12月12日(土)

 12月の定例活動日は市内の雑木林ボランティア向けの安全講習会と重なり、カニ山の会のメンバーは他の会と合同で講習会に参加しました。

 午前中は佐須ふれあいの家で座学、午後はカニ山でフィールドワーク。鋸、鎌などの道具の使い方、手入れの仕方を改めて学びました。

「密閉」空間ではないものの念のためマスクをつけて作業

安全の基本に立ち返りヘルメットも着用

 この日は毎年1月の活動日に行う安全祈願の山開きと新年会(カニ山キャンプ場での食事)について相談しました。新年会は見送りですが、山開きの儀式は予定通り。1年の初めに欠かせないイベントです。 (安田)


若葉緑地の会 鮮やかな紅葉とともに

12月13日(日)晴れ 参加者7名

 この日の最低気温は3.7℃(府中)。ひと月前の活動では必須だった蚊取り線香かがようやく不要に。

 11月末から最低気温が5℃以下の寒い朝が続いたためか、紅葉がひときわ鮮やか。それにしても、東京ではいつから12月中旬が紅葉の盛りになったのだろうか。都心の街路樹のイチョウが年末になっても緑なのに気づいたのは、もう30年以上前だったと思う。

――緑地入口付近の落葉掃き
1年納めの活動なので、周辺道路の清掃範囲を大幅に広げて念入りに行った。

――奥に第2緑地のナラ枯れ被害木
道路を掃きながら隣りの第2緑地を見ると、奥にナラ枯れに感染した大木が見える。8月から葉が赤黒く枯死したが、落葉の仕組みも壊れたのだろうか、まだ枯葉が枝にかなり残っているのが、かえって痛々しい。

 ――マスクをはずして
 周辺道路の掃除の後は、緑地内散策路の土留めの補修。
5月25日の緊急事態宣言解除を受けて、6月から会としての活動を再開したものの、マスクを着けての作業が続いた。12月になって、またしても感染拡大の勢いが増しているが、来年は「マスク不要」の日々が来るようにと、マスクをはずしての記念撮影で1年を締めくくった。(大村)


入間・樹林の会

12月20日(日)晴れ 参加者9名

 三角地の手前のアジサイの伐採と周辺の下草刈り、坂道清掃等を行った。太いアズマネザサが背丈近くまで伸びていたり、サネカズラのツルがからまったりでヤブ化していたので、作業後はすっきり、道路からの見通しもよくなりすっきりして達成感があった。花はスイセン、ツワブキ、サザンカ、実はヤブコウジ、マンリョウ、センリョウ・キミセンリョウ、ナンテンなどのお正月ものが揃っていた。他にムラサキシキブ、ヤツデ、トウネズミモチ。5年間活動したメンバーが12月に岡山に引っ越すことになった樹林地内のビワの葉やクサギの実で染めたスカーフをみせてくれた。今後は、染色などもできるとよいが。(安部)

雑木林広場でお出迎えのスイセンの花

ヤブコウジの実がいくつもみつかった、

センリョウ実

カラスウリがひっそりと

すっきりした三角地、道路が見通せる。

樹林地内の植物で染めたスカーフ 左ビワの葉、右クサギの実