2023年5月の雑木林

若葉3・1会 キンランの盛りは連休前に終わりました

5月7日(日)雨 曇り参加者4名

活動日にキンランが1株だけ咲き残っていました。例年はGW連休中の活動日にもけっこうな株が残り、きれいなキンラン・ ギンランを楽しく観察できるのですが、今年は連休前に盛りが終わってしまいました。キンラン保護の立て札と「わたしをとらないで」メッセージを撤去しました。

今日の活動は雨の心配もあり最小限の活動となりました。越境樹木の伐採を主体とした枯れ枝、落葉の整理、越境の恐れがある大きくなった「筍」の伐採と先折れ筍の伐採整理でした。(野村)


カニ山の会 天候不調

5月14日(日)曇 小雨 参加者7名(1人は体験参加者)

定例活動日が雨だったため今日に変更となったが、またもはっきりしない空模様の日となり参加者は少なめ。それでも今年度のフローラ調査を予定していたので女性4人(体験参加者1人)は作業をせず調査にまわることにした。

東樹林の東エリアは、前回ササを刈り低木の実生をかなり除伐したので林床が明るくなったせいか、草の生育が一段と旺盛となり、北側民家前フキの群落が勢力範囲を広げる一方、これまであまり目立たなかったヤブジラミがほぼ全体を凌駕しているようだ。男性3人は、樹林東エリア、特に北側民家に面した区域の草味刈りを実施する。

●ブロックにそってフキが繁茂していたが、フキの時期も過ぎたのでバッサリと。

●南斜面もきれいに刈って右端に山積み。3人だけの作業でもかなりの成果!

手前はフキ、そして全体にはびこるササやヤブガラシ、ヤブジラミなど、刈草は以前野積みした樹林内の隅に山積みする。 途中、にわか雨を木陰でやり過ごしがてら一休みし、昼過ぎまでに民家前3m程の草を刈り払い、刈草もまとめ終わった。

女性陣のフローラ調査、今回は東樹林のみ。

林内が暗過ぎるのか例年、葉だけが見られるヤマユリ。

●樹林内はイチゴの季節。左クサイチゴと今年はかなりの数が実ったモミジイチゴ。

●ガマズ゛ミの花

落ち着かない空模様で見逃した植物が沢山ありそうだが、昼頃までに一通り見終わったので今日は草刈り作業と共にこれで終了とした。(S&K)


入間・樹林の会

5月21日(日)晴れ 気温24℃ 参加者9人

例年引き受けている看護学生2人がボランティアで参加してくれた。雨あがりのため、いつもより水分を含んで重い新左エ門坂のシラカシや花殻を掃き掃除と坂下にたまった土砂の取り除きと草刈りも作業してもらった。自然好きでカメラを向けてカタツムリや花を映していた。

メンバーは、三角地入口の白アジサイの群落の下草刈り、ニリンソウの枠づくり、カシナガトラップの再取り付けや調査、マテバシイ広場のクズバスタ―と民家横の下草刈りに分かれて作業した。

花のうちに伐採したほうがよいとわかっているが、ヤブジラミの実が軍手や衣服にくっつき取るのが大変だった。下草刈りをしたので、マンション側の道路からも白いアジサイの群落がよく見えるようになり景観もよくなった。学生さんたちは、「幼児連れの親子も楽しめる環境も残しておきたい」「作業の後に達成感があった」との感想もあり、若い力で作業がはかどった。(安部)

学生ボランティアさんが坂道清掃と下草刈り
マテバシイ広場でメンバーから植物の説明を受ける
アジサイ群落の周りを下草刈りして映えるようになった
ナナフシ
ユキノシタの花
イボタノキの花

若葉緑地の会 初夏の森の「ごちそう」

5月14日(日) 曇り 参加者2名

樹々の緑が日に日に濃くなっているなかで、崖線上段「青空広場」の半裸地状態がなかなか改まらない。

今年1月~2月が「乾いた冬」だったことは「2月の雑木林」に書いた。その後、3月には平年並みに雨が降ったものの、4月は平年値の46%の57㎜。その結果、1月~4月の合計雨量は平年の6割ほどにとどまった。

こうした少雨傾向が「青空広場」の植生が貧弱なことに影響しているのではないか。そうした中で4月以後、オオバコが優占する傾向が見える。もちろん従来もオオバコはあったが、こんなに目立つのは記憶にない。現状の環境への適応力が強いのだろう。

半裸地状態の「青空広場」(5月31日)

5月に入って週末ごとに雨が降るなど、月間降水量は平年並みとなった。それに合わせるかのように元気になったのは、ドクダミ。

緑が一層濃くなって「木下闇(こしたやみ)」などという季語が想起される、薄暗い森のあちこちで群落をつくるドクダミはなかなか美しい。

一つひとつの「花」も精妙である。皆さまは先刻ご承知だろうが、白い十文字形は花弁ではなく苞(ほう)で、その上に立ち上がっているのが、小さな花が密集する穂状花序(すいじょうかじょ)。

嫌われ者だけど、じつは優雅で精妙なドクダミ(5月31日)

この時期、ひそかに期待していることがある。ヒメコウゾ(姫楮)の果実だ。31日に目当ての場所に行くと、鳥たちのお目こぼし(?)が残っていた。ねっとりとした食感を嫌う向きもあるようだが、この甘さは得難いご馳走と思う。

ふと「果実ドロボウ」を咎められているような気配を感じて、足元を見ると、草の陰に一頭の蝶が潜んで当方を睨んでいる(ような気がした)。クロコノマチョウ(黒木間蝶)らしい。南方系の蝶だが、近年は関東地方にも定着しているらしい。これも温暖化の影響か。

ヒメコウゾ(5月31日)
クロコノマチョウ(5月31日)

肝心の活動。もともと実働メンバーが少ないのに、この日は諸事情で2人だけの参加となった。北側住宅地との間の道路に張り付いたイヌシデ・シラカシなどの花序をスコップと竹箒で除去、そして南側住宅隣接エリアの草刈り。以上2点に集中して作業した。草刈りでは立って使う鎌を活用。しゃがんで使う手鎌に比べて、どうしても粗い刈り方になるが、疲れが全然違う。(大村)

南側住宅境界部 草刈り
北側道路の清掃

2023年4月の雑木林

入間・樹林の会

4月16日(日)晴れ 気温19℃ 参加者8人

雨あがりで晴れで林内にはカタツムリがあちこちに見られた。定例の植生調査日だったが、今年は植物季節(フェノロジー)が早いと多方面からきくが、活動日にキンランの花の開花に遭遇したことに感激。ギンランも開花を確認しメンバーが熱心に写真に収めていた。株もしっかりしてきてそのことも喜ばしい。ジュウニヒトエやキランソウも確認できて日頃の活動が報われたようだ。他にニリンソウ、ウラシマソウ、ヒメジョオン、オニタビラコが。鳥はウグイス、ワカケホンセインコ、シジュウカラ、ヒヨドリが鳴いていた。斜面地の土留めの植物補植については、根本さんからスゲ・ヤブラン、サネカズラなどの植物もしくは幼樹を梅雨入り前に植えることを提案された。ナナフシの子どもやヒヨドリの写真提供は根本さんから。(安部)

方形枠調査の様子

キンラン

ギンラン

キランソウ

ジュウニヒトエ

ウラシマソウ

ガマズミ

ナナフシ

ヒヨドリ


若葉3・1会 キンランの芽吹き

4月2日(日)曇りのち晴れ 参加者10 名

若葉の森は、春の息吹で萌黄色に染まっていました。第一緑地では、イヌシデ、ケヤキなどの落葉樹が芽吹き、萌黄色の小さい葉をたくさん付けていました。第二緑地もコナラ、クヌギなどの実生が育ち、若葉を付けています。

2023年3月に隣地側の土地に生息していたキンランの株を第二緑地のコナラの株元に移植しましたが、嬉しいことに、いくつかのキンランの株が芽吹いていました。「隣地側にあったキンランはどうなった?」と心配してくださる近隣住民の方がいて、若葉の森の状況や私たちの活動に関心を持ってくださっていることをありがたく感じました。

六別坂の落ち葉かきを、体験参加をしてくださった皆さんにお手伝いいただきました。雨で湿った常緑樹の葉や、イヌシデの花穂がたくさん積もっていました。「落ち葉溜めに運ぶのも意外と重労働だ」と皆さん驚いていました。

第一緑地の中央斜面地には、雨で斜面上から土が流れ落ち、下側の住宅地側に流れ出るのを防ぐために、広い範囲で土留めを設置しています。その土留めの一部が朽ちていたので、補修作業を行いました。

カシノナガキクイムシの侵入を防ぐために、ナラ枯れ被害木のコナラに45㎝の幅広のシートを巻き付ける作業を行いました。これから気候が温かくなり虫の活動が活発になってくるので、今後もシートの巻付け対策を進めていきます。(内堀)


若葉緑地の会 散り敷いた白い花は…

4月9日(日)晴れ 参加者4名 

3月下旬にタチツボスミレとマルバスミレが咲いた南広場と、早くもキンランの蕾が膨らんだ第2緑地をまず歩く。

昨年もキンランは4月中旬には開花していたが、初旬に開花直前までいったのは初めてではないか。

私たちのフィールドである第3緑地では、北側の「テラス」で例年キンラン数株が咲く。今年は4月末までにキンラン5株とギンラン1株を確認した。株数も少なめで、第2緑地のキンランに比べて小さく勢いが足りない感じだ。菌根菌からの栄養摂取に問題があるのだろうか?

第3緑地のラン科植物では、シュンランを今年「発見」。おそらく以前からあったのだろうが、出遭って写真を撮れたのは初めてである。サガミランはこの冬、地上部が完全に枯れ、黒い状態で立っているが(これが通常で暖冬年に緑色で残存したのが異常)、6月には新世代が盛大に顔を出してくれるだろう。

この緑地の春を彩る草本では、上記の他に一群のシソ科植物があるが、今年は濃い紫色のジュウニヒトエが、以前からある薄紫の同種の隣に初めて咲いた。逆に毎年見るキランソウが今年は顔を見せなかったようだ。

シュンラン
ジュウニヒトエ

シラカシやイヌシデの花穂が大量に落下し、住宅地との間の路面にへばりついている。これをスコップや竹箒を使って剥がすのが、意外に重労働。北側の住宅とのフェンス際には不法投棄のゴミが埋まっていて、これをいちいちゴミバサミで取り出すという面倒な作業もあった。

作業の様子

4月28日、第3緑地を歩くと、雨上がりの黒っぽい地面に、白い花びらが一面に散り敷いている。この季節に散り敷く白い花ならエゴノキが思い浮かぶが、明らかに違う。見上げると当緑地の崖線上部に多いミズキが白い花序を何段もの層状に付けていた。花弁の形からもミズキの花に違いないだろう。この数日前から風の強い日が続いたので、一気に花が散ったのではないか。

例年、ミズキの花は5月中旬頃と思ってる。やはり今年は早いようだ。2018年5月にここのミズキにキアシドクガが大発生して驚いたことがあった。その時も花が満開だったと記憶する。(大村)

白いのはミズキの花弁?
ミズキの花序

カニ山の会 臨時の話し合い

4月8日(土)晴れ 参加者11名 農(みのり)の家にて
  
 緑と公園課の担当職員と今年度初の顔合わせを4/13に行うにあたってカニ山の会の中で今後の計画と市に対する要望などを話し合いました。

 またカニ山の会として保全作業をまかされている場所に予告なく業者が入って伐採や下草刈りが行なわれたことなども会員間で情報共有し、今後の対応を検討ました。

 本日の作業は4/15(土)に延期予定でしたが雨のためやむなく中止となりました。(K)

雑木林ボランティア講座 23年度受講生募集

申し込み受付は終了しました。

対象:18歳以上の方で野外活動ができる方
受講料:1500円(保険料+テキスト代)※全6回分
定員;申し込み順20人
申し込み;終了
問い合わせ
 調布市環境部環境政策課 ℡042-481-7086
 ちょうふ環境市民会議 ✉️ info@chofu-kankyo-shimin.org