2022年4月の雑木林

若葉緑地の会 スミレがこんなに殖えた

4月12日(日) 晴れ 参加者4名

いつものとおり緑地内と外周道路のゴミ拾いの後、全員で「南広場」のスミレ「保護区」に向かった。

近づくと「わぁッ」と声が上がる。3月の活動日には、小さなつぼみが一、二見られただけだったが、たくさんの花をつけた群落がいくつも広がっている。しかも、昨年まで、特に小形だった白花のマルバスミレがずいぶん大きく育って、タチツボスミレと張り合っているようだ。

3年前、マルバスミレを見つけたのをきっかけに、冬の午後には陽だまりになる林床にスミレの「保護区」を設けた。

昨年秋から、周りのアズマネザサを刈ったり、3月以降は被さっている落葉を少し除けてやるなどの世話をしてきたことが、功を奏したようだ。

この冬は3月初旬までは少雨傾向だったが、中旬から4月上旬にかけて170mmを超える雨が降ったこと(府中)も、良かったのではないだろうか。

これからは、散布される種子が、落葉の上ではなく土に落ちるように、周りの落葉を掃除してやる仕事がある。

「南広場」のタチツボスミレ(薄紫)とマルバスミレ(白)

例年だと用具倉庫裏の一画がタチツボスミレの花畑になるが、今年は花が少ない。冬の間、キヅタが地面を覆っているのが気になっていた。その影響か。

残念な思いでいると、すぐ近くにチゴユリが咲いていると教えていただいた。下向きに開く「内気な」花。なかなか顔を見せてくれないので、ちょっと仰向けになってもらった。それが2枚目の写真。小さく清楚に整った花だ。

チゴユリ

肝心の作業は、「桜広場」の住宅寄りの辺りがブッシュ状になってきたのを伐開。

藪のなかでサンショウの花が咲き始めていたが、この日見たのは雄株だけだった。

作業の終わりに、香りの高い若葉を少し頂戴した。(大村)

サンショウの雄花/「森の恵み」をいただく

若葉3・1会 若葉の森

雨のため作業無し

カニ山の会 問題続々、その対策は?

4月9日(土) 晴れ 参加者11名
 午前中は東樹林の整備をすることにして、1~3月の定例活動で積み残しになっていた剪定枝や刈ったササを数人で収集し、リヤカーとフゴでカニ山北口付近の仮置き場に廃棄した。その他、中途半端になっていた上段、下段の落ち葉掻きを行い、新しい落ち葉溜めに入れ少しでもカサを減らすべく踏み込む。

 昼までで帰る人が多いため12時前に作業を終わり、皆でふりかえりを行う。「全力でやっても中段の落ち葉掻きまでは出来なかった。体力差に合せた作業計画にして欲しい。落ち葉を掻いていると実生のコナラを沢山見掛ける。育てて森を更新して行けばいい」などの意見が出た。

 昼食後残ったメンバーで、東樹林、東樹林東、キャンプ場北の活動区域を見て回りながら、問題点、改善策を話し合う。主に土砂流れ・裸地化・ナラ枯れ対策などについての話が出た。最後にカマド北の作業地を見まわった折、隣接した大木の森が皆伐されている現場に遭遇。事情が分からないのでなんとも言えないが全員あぜんとなる。

宅地に隣接した保全作業は住民の希望も考慮しながらという話し合い。

コナラの実生。ナラ枯れによりコナラ・クヌギなどの実生木は大切にしたい。

春爛漫! 傍らではグミが満開!

カニ山カマド北東にある民有地の森が無くなってしまった。

4月30日(土)臨時作業 晴れ 参加者6名

クリアフォルダー20シートで11組のトラップを作る。

カシナガトラップも沢山に越したことは無いが、清掃、水の交換、捕獲数のカウントとメンテナンスが結構大変。 会の能力から取付け数は5、6カ所程度が適量と考え3年前からの状況も考慮し狭いエリア2か所にコナラを4本ずつ、クヌギはカマドの傍らに1本のみの計9本に取り付け。ちょっと意外だがクヌギはどうも1本しか存在しておらずカニ山の落葉樹はコナラ・シデがほとんどを占めている。(S&K)

トラップ設置のようす


入間・樹林の会

4月17日(日) 参加者9名

 雑木林広場でキンランの確認後、ツバキの森でナラ枯れのため伐倒した4本のシラカシを確認した。罹患していたシラカシが大径木だったこともありぽっかり樹冠があき明るくなった。今後の植生の変化をみていくために、5m四方の植生調査を行うことにし、シラカシ・エノキ・ケヤキ・ムクノキの実生とヒサカキの5種を確認した。

 ジャガの森ではニリンソウが咲き44種を、雑木林広場では34種を確認した。ウラシマソウは樹林地内でも分布が広がっている。花はキンラン・ウラシマソウ・ニリンソウ・ジュウニヒトエ・キランソウ・シャガ・アオキ・サンショウ・ツバキ・セリバヒエンソウ・キュウリグサ・エナシヒゴグサ・ヤブニンジン・ムラサキケマン・ハルジオン・ハナニラを、実はアオキ・ヤブミョウガを確認した。坂道はシラカシなどの常緑の落葉の掃除を最後に行った。

次回は5月15日(日)保全活動を予定している。 (安部)

左上からニリンソウ・キンラン・ウラシマソウ・シャガ
ジュウニヒトエ・キランソウ・アオキの雄花・サンショウの花
シラカシの新芽・タブの新芽・伐倒したシラカシの頭上ぽっかりと空いた空間、切り株前で記念撮影

2022年3月の雑木林

入間・樹林の会

3月19日(土)晴れ 参加者7名

雨があがって、参加者で樹林地内を巡回して、今後の整備について話あった。通路整備や、ツバキの森のサネカズラ・アズマネザサ刈り、竹林の整備など分かれて活動をした。雨上がりで空気も澄んで気持ちよく活動ができた。下草刈りをしたらキツネノカミソリなどが確認できたりと成果もみえたのがよかった。ウグイスがすぐ近くでさえずっていた。花はサザンカ・ツバキ・スミレ、実はアオキ。

アズマネザサ刈り
タチツボスミレ
シラー?
通路整備

次回は4月17日(日)植生調査・保全活動を予定。(安部)


若葉3・1会 若葉の森 啓蟄・春の訪れを告げる椿

3月6日(日) 晴れ 参加者7名

●2022年2月に調布市により、第一、第二緑地内のナラ枯れ対策が施行されました。ナラ枯れの原因となるカシノナガキクイムシの樹木への侵入を防ぐため、樹皮に防虫剤が塗布されていました。活動前に参加メンバーは施工後の様子を確認しました。

●防虫剤が塗布された樹肌表面は粘性が残るため(人体への影響はないとされています)、エサキモンキツノカメムシが樹肌に付着してしまった様子。この機にじっくりと観察すると、背中にくっきりとしたハートマーク♡を確認することができました。

● 第二緑地では椿が見頃を迎えていました。緑地内には紅と白の他に「源平椿」と呼ばれる紅白混色の椿も存在します。

●第一緑地の急斜面の土留めを設置しました。斜面の流出が進み、歩行者が滑りやすいところに割竹を加工して竹塀を建て、土留めを作りました。地面に深く打ち込んだ割竹を紐で固定し、さらに端材を再利用したウッドチップで土の表面を覆っています。

●手作りの竹塀は第1緑地の景観に自然と溶け込んでいます。ぜひ探してみてください。

●土の乾燥が進む、第1緑地中央斜面の高い位置にも土留めを設置しました。使用した木材はナラ枯れ対策の一環で伐採された木の一部を再利用しています。樹齢を重ね、まっすぐに伸びた枝は広範囲にわたる土留めとなり、再び森を支えてくれます。

●クワガタの幼虫(4〜5センチくらい)を発見しました。

●第一緑地のベンチを補修しました。若葉の森では、森林散策をするみなさんが安全・快適に過ごせるよう、定期的に点検と修繕を行っています。(平澤)


カニ山の会 春の準備で大忙し

3月12日(土)晴れ 参加者15r名

本日は1月に実生樹の除伐で発生した幹枝や東樹林上段で間伐したツゲ・2月に刈り取ったササなどを搬出し中間貯留場に運ぶこと、そして上段の落ち葉かきと落ち葉だめの設置が主な作業となる。

そこで各自自主的に「枝処理と廃棄」「落ち葉かき」「落ち葉だめ設置」の3つの作業に分かれて精を出すことになった。

東樹林とその東、キャンプ場北側の3ヶ所が会の保全作業場所となっているので、月1回の作業ではなかなか手がまわらない。下草の萌芽の時季を迎えた東樹林には未だ落ち葉が厚く積もっている。

上中段域の落ち葉掻きをし、ブルーシートを使って落ち葉を集める

3月6日に臨時活動日を設け竹を搬送し下段部に落ち葉溜めの囲いを作ったが、上段にも設置するべく重い竹を運び上げ、北西部に場所を決め四隅に杭用の穴を掘ってから竹杭を打つ。半数以上の会員が昼で帰ったことも有り、枝の廃棄や落ち葉かきが少しずつ残ってしまった。竹割りや運搬はかなり重労働でボランティアにとってはきつい作業。

それでも落ち葉だめは完成し、モミジイチゴなど春の花も咲き始め気持ちの良い1日。(S&K)

予定エリアに柱杭用にポストホールディガーで穴を掘り、竹の柱を打込む
2つに割った竹で囲い、TRANSOM KNOT 結びでしっかりと!
完成した落ち葉だめに落ち葉をかき込む

若葉緑地の会 スミレが咲き、越冬蝶と出遭う

3月13日(日)晴れたり曇ったり 参加者 4名

いつものとおり緑地内と外周道路のゴミ拾いから始めるが、この冬は崖線上段「青空広場」の表土が露出し、緑がずいぶん少ない印象だ。

例年だと、オオイヌノフグリやハコベなどが、あちこちに姿を見せているはずだが。この冬が寒かったことに加えて、1月の雨量が平年の約3分の1、年初から3月末までの累計でも平年の7割弱と少雨傾向であることが、影響しているのではないか。

表土が露出した「青空広場」

崖線下段の「南広場」の林床は下草が茂って、あまり乾燥した様子は見られず、昨年とほぼ同じタイミングでスミレが咲いた。他でもよく見かけるタチツボスミレだけでなく、マルバスミレの白花が咲くのが、ここの特徴。どちらも、たいへん小形なのは、林床のため日照不足なのだろうか。

活動日の3日前、同じ場所を訪ねると、木漏れ日が林床に陽だまりをつくっていた。ようやく蕾がふくらんだスミレたちの光合成がもっと盛んになるように、指で「落葉の布団」から葉を掘り出してやる。

ふと気配で脇をみると、鮮やかな紫色が目に飛び込んできて、息を飲む。越冬中のムラサキシジミが翅(はね)を開いて、お日さまを浴びていた。

マルバスミレ
ムラサキシジミ

東側の住宅に近いシラカシが枯れていて放置すると危険なため、伐倒することに決めた。コロナ禍や活動メンバーが減ったことなどが影響し、しばらく枯損木の伐倒をやっていなかった。しっかりロープを張って倒れる方向をコントロールしながら、慎重に作業を進めた。倒した後の分解と片づけもひと仕事で、汗がにじんだ。(大村)

住宅に近い枯損木を伐倒